プリスコバのウインブルドンへの希望、ふたたび座礁 [ネイチャーバレー・クラシック]
イギリス・バーミンガムで開催されている「ネイチャーバレー・クラシック」(WTAプレミア/6月18~24日/賞金総額93万6128ドル/グラスコート)のシングルス1回戦で第3シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)が敗れたとき、観客たちは、彼女のパワフルなテニスがどうしてグラスコートでの勝利に変換されないのか、またも首を傾げることになった。
昨年、世界1位になったときには世界を支配したように見えていた、見事なまでに鋭いサービスを持つ身長185cmのプリスコバは、世界ランク19位のマグダレナ・リバリコバ(スロバキア)に2-6 3-6で敗れた。
リバリコバは、持ち前の多面的な戦略と流れるようなショットメーキングの能力で、ほぼ出だしから終わりまで試合をコントロール下に置いた。昨年のウインブルドン2回戦でリバリコバがプリスコバを倒したのを見た者、また、リバリコバが9年前のバーミンガムで初のWTAタイトルを獲得したことを知っている者にとっては、この結果はそれほど驚きではなかったかもしれない。
「私は彼女に大きな敬意を抱いているけれど、今日は彼女のための日ではなかった」とリバリコバは言った。
「すごくいいフィーリングを覚えていたわ。サービスリターンもよかったし、本当にいいプレーをした昨年のウインブルドンについて考えていたかもしれない」
リバリコバは青々とした芝の上でスライスを多く使い、スピンの種類を混ぜ、鋭い読みに則って動き、ネットに出ることも恐れなかった。わずか15分の間に2度ブレークを果たし、2つのサービスエースでわずか1分弱のうちにサービスをキープした直後に、第2セットの第5ゲームでもふたたびブレークに成功した。
2週間のうちに始まるウインブルドンの優勝候補として、プリスコバ以上に有力とみられているのは、元ウインブルドン・チャンピオンのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)とペトラ・クビトバ(チェコ)、現タイトル・ホルダーのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)だ。それゆえ試合は高い期待とともに始まったが、この日は何もプリスコバのいいようには進まない様子だった。
リバリコバは、次のラウンドでクリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)と対戦する。ムラデノビッチは、カテリーナ・シニアコバ(チェコ)に対する逆転勝利で躍動的なスタートを切った。
昨年10月にトップ10に至ったが、それ以来、下降線をたどり、トップ50からも落ちていたムラデノビッチは、第1セットでは非常に元気のない様子だったが、そこから挽回して1-6 6-2 6-4で勝利をつかんだ。彼女は第3セットで、シニアコバに4-4とするためのブレークバックを許さなかった。
ムラデノビッチは、この成功は部分的に、フランス・カレーでプレーするプロサッカー選手の弟ルカのおかげだと言った。偶然休暇中だった彼は、姉のためにハイレベルなコーチングで手を貸そうと努めてくれたのだという。
「彼がいてくれて幸運だったわ」とムラデノビッチは言った。
「彼は私に、第1セットではファーストサービスがうまく機能していないと言った。私は然るべき時間を取らず急いでしまっていたの。弟は、『戦い続け、ポジティブな気持ちを保ち続けろ』と言った。彼は正しかったわ」
前年度覇者でウインブルドン優勝歴2回の第4シード、クビトバは、火曜日にジョハナ・コンタ(イギリス)に対する試合で大会を始める。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はカロリーナ・プリスコバ(チェコ)
BIRMINGHAM, ENGLAND - JUNE 18: Karolina Pliskova of the Czech Republic looks dejected during her round of 32 match against Magdalena Rybarikova of Slovakia during day three of the Nature Valley Classic at Edgbaston Priory Club on June 18, 2018 in Birmingham, United Kingdom. (Photo by Jordan Mansfield/Getty Images for LTA)
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