ジョコビッチが約1年ぶりの決勝でチリッチと対決 [フィーバーツリー選手権]
イギリス・ロンドンで開催されている「フィーバーツリー選手権」(ATP500/6月18~24日/賞金総額211万6915ユーロ/グラスコート)のシングルス決勝に至ったあとも、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は変わらず『満足』からは程遠いようだった。
土曜日の準決勝でジェレミー・シャルディ(フランス)を7-6(5) 6-4で倒したジョコビッチは、約1年ぶりにATPツアー決勝に進出した。ジョコビッチは決勝で、第1シードのマリン・チリッチ(クロアチア)と対戦する。
ジョコビッチのこれに先立つ最後の決勝、そしてタイトルもまたイギリスのグラスコート上でのことだった。それは昨年7月のイーストボーンでガエル・モンフィス(フランス)を破ったときのことだ。
「僕は自己批判的なんだと思うよ、ときどきね。僕はもしかすると、人がそうだろうと予想するときに、満足感や上機嫌なところ、あるいはその他の感情を見せていないかもしれない」とジョコビッチはコメントした。
「ときどき、燃え上がったり、フラストレーションを感じたりする。ときどき、ただ自分の心の中にしまっておきたいと思う。この進撃が続いていることを、ただただうれしく思うよ。決勝に進出できて本当に幸せだとはいえ、この勢いの上に、さらに築き続けていきたいんだ」
好調のシャルディは、これに先立つ13試合で12勝を挙げていたが、それでも過去11度の対戦で一度もジョコビッチに勝ったこともなければ、セットを取ったことすらなかった。
この連敗を終えるためのシャルディの最大のチャンスは、第1セットがタイブレークにもつれ込んだときにあったが、いくつかの締まりのないショットでジョコビッチに試合の手綱を取り戻すことを許してしまった。
2017年の後半を肘の故障で棒に振ったあと、今季、勝ちをつかめず四苦八苦していたジョコビッチは、第2セットでプレーレベルを上げ、シャルディのサービスゲームで3ゲーム連続でブレークポイントを強いた。シャルディは2-2、3-3の場面では凌いだが、ジョコビッチが3度目のチャンスでこの試合最高のグラウンドストロークをいくつか見せてついにブレークを果たし、5-4とリードした。
「試合の前半で、僕はリターンする際に自信を欠いていた。僕は主にスライスを使うなど、とりあえず返してラリーに持ち込もうとしていたが、それだけでは十分ではなかった」とジョコビッチは振り返った。
「第2セットの3-3から、よりいい形で打ち抜けるようになり始め、彼のサービスをブレークしたときには何本かの強いリターンを打って、そこで自分のリズムと足場を見つけることができた」
一方のチリッチは、ニック・キリオス(オーストラリア)に7-6(3) 7-6(4)で競り勝ち、2年連続での決勝進出を決めた。
サービスブレークのなかったこの試合で、第1シードのチリッチは、もっとも重要な瞬間にプレーレベルを上げ、両方のタイブレークを勝ち取った。
昨年のウインブルドンと今年のオーストラリアン・オープンで準優勝しているチリッチは、4度目のクイーンズクラブ決勝に挑むことになる。彼は2012年にこの大会で優勝したことがあったが、2013年と2017年は決勝で敗れていた。
チリッチのグラスコートでの実績と、最近のグランドスラム大会における好調さにも関わらず、対戦成績で1勝14敗とリードされているジョコビッチとの決勝について、チリッチは自分の方が優位だと感じてはいないはずだ。
「彼の試合のいくつかをそこここで見た。彼はいいプレーをしている。以前よりいいプレーをし始めている」とチリッチは言った。
「彼が、ポイントを安易に落とさず、コート上で激しく戦っているのが見て取れる。彼のあのメンタリティが戻ってきたのが見えるよ」(C)AP(テニスマガジン)
※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
LONDON, ENGLAND - JUNE 23: Novak Djokovic of Serbia plays a forehand during his singles semi-final match against Jeremy Chardy of France during day six of the Fever-Tree Championships at Queens Club on June 23, 2018 in London, United Kingdom. (Photo by Marc Atkins/Getty Images)
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