イギリス・ロンドンで開催されている「ウインブルドン」(7月2~15日/グラスコート)の大会6日目。

 かつて、エルネスツ・グルビス(ラトビア)はトップ10プレーヤーであり、グランドスラム大会の準決勝進出者だった。一連の故障のために彼はランキングを落とし、長いことATPツアーから遠ざかっていた。最近の彼は、より低いカテゴリーのチャレンジャーに降格となっていたのだ。

 今、彼を見てみてほしい。健康でいいプレーをしているグルビスは、土曜日に行われた3回戦で第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を7-6(2) 4-6 5-7 6-3 6-0で倒す番狂わせを演じ、ウインブルドン出場11回目にして初めてベスト16に進出した。

 29歳のグルビスは世界ランク138位に過ぎず、ウインブルドン本戦出場権を獲得するのに予選を勝ち抜かなければならなかった。彼はこれ以前に一度もウインブルドン予選にトライしたことはなかったが、今回の躍進で6年ぶりにウインブルドン4回戦に進出した男子の予選勝者となった。

「(予選というプロセスを)潜り抜けてよかったと今、思っている」とグルビスは言った。

「それは僕を、メンタル的により強くしてくれた」

 ズベレフに対する勝利は、彼にとってここ2週間で連続6度目の勝利だった。

 これにより彼は、2017年フレンチ・オープン女王の同胞、エレナ・オスタペンコ(ラトビア)と合流することができた。オスタペンコもまた、土曜日の勝利で4回戦に進み、初めてふたりのラトビア人選手がグランドスラム大会で4回戦に進むという、新しい記録を生み出したのだ。

「彼がこうもよくやっているのを目にできて、うれしいわ。彼は本当に才能ある選手だと思うし、非常に高いレベルでプレーできる選手だから」とオスタペンコはグルビスについてコメントした。

「彼が、更に先まで勝ち進むよう願っているわ」

 月曜日に予定されている4回戦で、グルビスは第24シードの錦織圭(日清食品)と対戦する。2014年USオープン準優勝の錦織は、2015年には世界ランク自己最高の4位にまで登り、トップ10に定着していたが、やはり故障による離脱でランキングを落とし、現在カムバックの過程にある。

 グランドスラム大会でのグルビスの最高成績は、2014年フレンチ・オープンでの準決勝進出で、その際にはロジャー・フェデラー(スイス)を破るという殊勲も挙げている。それは彼が、キャリア最高の10位に至った年のことだ。

 しかし、それから故障に次ぐ故障が彼を襲い、試合に出られなかったために、1年前には彼のランキングは589位にまで落ちていた。

 今季の彼は、ウインブルドン前にはツアーレベルで1度勝ったに過ぎなかった。彼は今、2016年以来となるツアーレベルでのマッチ3連勝を果たしたところだ。

 そしてそれでも、その履歴を見れば、彼の方が21歳のズベレフよりもよいグランドスラムでの戦績を誇っていた。ズベレフがグランドスラム大会で唯一ベスト8に進出したのは、先月のフレンチ・オープンにおいてだったのだ。

 とはいえ、年齢と経験の優位性以上に、双方の選手が試合の結果を決めたと考えたのが、ズベレフがガス欠になったことだった。ズベレフはここ2日、胃炎に苦しめられており、2回戦では同年代のテイラー・フリッツ(アメリカ)に対して5セットの熱戦の末に勝利を収め、体力を消耗していた。ズベレフは、グルビス戦で試合が長引くにつれ、ひどい疲れを感じるようになったという。

「第4セットの半ばで、誰かが僕の(エネルギー供給の)ソケットを抜いたように感じた」とズベレフは振り返った。

「そこからは、もはやどうすることもできなかったよ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はエルネスツ・グルビス(ラトビア)
LONDON, ENGLAND - JULY 07: Ernests Gulbis of Latvia celebrates after defeating Alexander Zverev of Germany in their Men's Singles third round match on day six of the Wimbledon Lawn Tennis Championships at All England Lawn Tennis and Croquet Club on July 7, 2018 in London, England. (Photo by Michael Steele/Getty Images)

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