男子テニスの世界国別対抗戦、デビスカップ・ワールドグループ決勝「フランス対クロアチア」(11月23~25日/フランス・リール/室内クレーコート)で、フランスのヤニック・ノア監督の選手起用とコートサーフェスの選択に関するギャンブルは裏目に出た。

 ノア監督は室内クレーコートでクロアチアと対戦するため、ジェレミー・シャルディ(フランス)とジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)を初日に起用した。しかし、その2人がともにストレートセットで敗れ、クロアチアが2度目のデビスカップ制覇に王手をかけた。

 ピエール・モロワ・スタジアムでの初日のシングルスで、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)がシャルディを6-2 7-5 6-4で下し、マリン・チリッチ(クロアチア)はツォンガを6-3 7-5 6-4で退けた。

 2005年に一度だけデビスカップ優勝を遂げたことのあるクロアチアは、これにより2勝0敗でリードした。土曜日のダブルスでクロアチアが勝てば、早くも前年度覇者からカップを奪うことができる状況となった。

 クロアチアは明らかに、最高の選手たちを擁している。彼らは2015年以来、アウェーで負けていない。また、歴史的な統計も彼らに有利だ。1939年のオーストラリア以来、決勝で0勝2敗の劣勢を覆した国は出ていないのである。

 フランスは、自国の中でランキングがもっとも高い3人の選手を欠いており――リシャール・ガスケ(フランス)は故障で離脱し、ガエル・モンフィス(フランス)とジル・シモン(フランス)は選外となった――ノア監督は初戦で、2017年優勝の立役者だったルカ・プイユ(フランス)の代わりにシャルディの起用を決めた。そして初のデビスカップ決勝でプレーしたシャルディは、チョリッチに叩きのめされた。

 ツォンガは膝の故障で7ヵ月プレーできず、9月に復帰したばかりだった。試合数が足りていないことは誰の目にも明らかで、彼はすべてにおいて相手に引けをとり、試合の終わりには故障してしまった。

 今回の選手起用について尋ねられたとき、ノア監督は「歴史を書き換えようとすることはできるけど、必ずしもうまくいくとは限らないさ」と答えた。

 しかし、ピエール ユーグ・エルベール/ニコラ・マウ(フランス)のおかげで、かすかな希望は残っている。このフランス人ペアは先週のATPファイナルズで準優勝しており、イバン・ドディグ/マテ・パビッチ(クロアチア)よりもわずかに優位であると見られている。

「完全に死んでいない限り、我々はいつだって何かにしがみついてでも諦めるつもりはない」とノア監督は決意を口にした。彼はこれまで3度フランスを優勝に導いたが、劣勢を覆したことはない。

 フランスは、前週にロンドンのATPファイナルズの室内ハードコートでプレーしていたチョリッチとチリッチが遅いサーフェスに苦労することに期待していたが、彼らは迅速にクレーコートに順応した。チリッチはそのエリート大会に出場し、チョリッチは補欠として練習していたのだ。

 クロアチアのふたりは、敵対する観客の前でもまったく動じなかった。

「実際、コートはすごくいいよ。悪いバウンドもそうないし、室内クレーとしてもかなり硬い部類だと思う」とチリッチは言った。

 第1セットでチリッチからの猛攻撃を受けたツォンガは、それに応じることができなかった。世界ランク7位のチリッチは、最初の3つのサービスゲームをラブゲームで取り、ツォンガがいくつかのバックハンドのミスを犯したあとにブレークを果たして4-2とし、またもラブゲームでキープして第1セットを奪った。

 ツォンガのショットはアウトでないときには短すぎ、チリッチの猛烈なフォアハンドの攻撃にさらされてしまった。

 競った第2セットの第8ゲームで、チリッチはプレッシャーに耐えてふたつのブレークポイントを凌ぎ、ツォンガはアンフォーストエラーを犯して崩れた。ツォンガがバックハンドをサイドアウトしてチリッチが6-5とリードを奪い、チリッチはまたもラブゲームでキープしてセットを締めくくった。

 彼は、ツォンガがダブルフォールトを犯したあと、第3セットでふたたびブレークして3-2とし、残りの自分のサービスゲームをきっちりキープして試合を終わらせた。

 この試合に先立ち、世界12位のチョリッチは非の打ち所のないテニスを見せ、シャルディは第1セットで彼の深いグラウンドストロークに対抗できないまま、一時は14ポイントを連続で落として0-4の劣勢に立たされた。

 第2セットでのシャルディは戦略を変え、チョリッチに長いラリーをさせようとしたが、少ないチャンスをものにすることができなかった。チョリッチのファーストサーブのミスに拍手するなど、クロアチア選手には敬意を見せなかった観客の大きな声援に後押しされたにも関わらず、シャルディは第4ゲームでふたつのブレークポイントをものにし損ねた。

 チョリッチは素晴らしいロブでブレークに成功して6-5としたあと、正確なフォアハンドでシャルディにミスを強いた。

 最後のセットで、チョリッチは第3ゲームでまたもブレーク。クロアチアのジェリコ・クラヤン監督に脚をマッサージしてもらったあと、彼は治療のため第7ゲーム終了後に一時コートを離れたが、戻ってきたときには故障の影響を感じさせなかった。

「痛みが徐々に強くなっていったから、ストレッチをし、クリームを塗ろうと判断したんだ。大きな問題はないが、少し痛かった」とチョリッチは説明した。

 クロアチアは3回目の決勝で2度目のタイトルを狙っており、前年度覇者のフランスは11度目の優勝を目指している。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はボルナ・チョリッチ(クロアチア)
LILLE, FRANCE - NOVEMBER 23: Croatia's Borna Coric plays France's Jeremy Chardy during day one, first match of the Davis Cup Final 2018 between France and Croatia at Stade Pierre Mauroy on November 23, 2018 in Lille, France. (Photo by Sylvain Lefevre/Getty Images)

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