国内最大のWTAツアー公式戦「東レ パン・パシフィック・オープン」(大阪府大阪市・ITC靱テニスセンター/本戦9月16~22日/賞金総額82万3000ドル/ハードコート)は大会最終日を迎え、シングルス決勝で大坂なおみ(日清食品)が6-2 6-3でアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)を下し、初優勝を果たした。

 2016年はカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)、昨年はカロリーナ・プリスコバ(チェコ)に敗れて準優勝だった大坂。何としても日本での大会、しかも生まれ故郷である大阪で勝ちたいと強く思っていた。

画像: 膝を折り曲げて丁寧にバックハンドを放つ大坂(写真◎太田裕史)

膝を折り曲げて丁寧にバックハンドを放つ大坂(写真◎太田裕史)

 試合は立ち上がりから3ゲームを簡単に連取する絶好のスタートだった。パブリウチェンコワを左右に走らせ、自慢のパワーショットを打たせなかった。4-1でパブリウチェンコワがコーチを呼びアドバイスを求めるが、それでも形勢は変わらず。5-2リードから大坂はこの最初のセットポイントをものにし、第1セットを奪った。

 第2セットは1ゲームずつ取り合ったあと、大坂はワイドへ時速147km、さらに時速195kmのサービスエースを決めて相手に大きなダメージを与える。続くゲームでパブリウチェンコワが攻め急いでミスが出たところを逃さずにブレークした。その直後の大事なゲームを丁寧かつ鋭いショットでキープし、4-1とリードを広げた。

 流れは完全に大坂ペースで5-2のエンドチェンジでは、優勝を待ち焦がれるファンがスタンドでウエーブを巻き起こす。パブリウチェンコワのサービスゲームで15-40から2つのマッチポイントは力みもあって生かせなかったが、続くサービスゲームをラブゲームで制して悲願の優勝を勝ち取った。

画像: 左手にこぶしを握り、腿をたたいて自分を鼓舞する大坂。気持ちのコントロールが大会を制するカギだった(写真◎太田裕史)

左手にこぶしを握り、腿をたたいて自分を鼓舞する大坂。気持ちのコントロールが大会を制するカギだった(写真◎太田裕史)

 大坂は「大阪で勝てたことが本当にうれしい」と語った。不調で苦しみ、優勝までの過程が苦しかっただけに、その喜びも大きかったようだ。

「この大会で2度決勝を戦って勝てなかったこともあり、この数ヵ月苦しんでいたけど、すべてここでいい形になったのは運命のようなものを感じる。苦しい時期に自分が間違ったこともしたけど、その経験も含めて今のこの瞬間につながったと思う」

 また、大会を通じてメンタル面をコントロールできたことが勝因だと語った。

「私は気持ちが爆発しない限り、いいプレーができる。この大会で何度か爆発してしまったけど、そのあとすぐに自分をコントロールして集中することができた」

 来年の大会について聞かれると「1回戦で負けるために、日本へ戻ってくることなどありえない。また優勝したい」と力強く語った。

(文◎池田晋)

※トップ写真は優勝を決めて表情をゆるめる大坂なおみ(日清食品)(撮影◎太田裕史 / YASUSHI OHTA)

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