クビトバがムグルッサを下し、2大会連続優勝 [カタール・トータル・オープン]
「カタール・トータル・オープン」(WTAプレミア5/カタール・ドーハ/2月12~18日/賞金総額319万8000ドル/ハードコート)のシングルス決勝で、ペトラ・クビトバ(チェコ)がガルビネ・ムグルッサ(スペイン)に逆転勝利を収めて連勝記録を13に伸ばすとともに、サンクトペテルブルクに続く2大会連続優勝を果たした。
過去にウインブルドンを2度制したことのある27歳のクビトバは、第4シードのムグルッサを倒すのにフルセットを要し、3-6 6-3 6-4で破った。これはクビトバにとって、今年に入ってトップ10選手に対する6度目の勝利だった。
準決勝で現在世界1位のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)をフルセットの末に下していたクビトバは、久しぶりのトップ10復帰を確実にした。一度は世界2位だった彼女は、2016年12月に自宅で刃物を持った強盗に手を刺されてケガをしたあと、長い休養の期間をとっていた。
今回の通算22個目のタイトルは、サンクトペテルブルクでの優勝から2週間後に手にした。
「1年前は、コートにふたたび立つためにまだリハビリをしていたから、このような状況になるとは夢にも思わなかった。だから、本当にすごいことだと感じる。これ以上、何も望むものはないわ」と語ったクビトバは、決勝での勝利によってムグルッサとの通算対戦成績を4勝1敗とした。
準決勝のウォズニアッキ戦と同様、第16シードのクビトバの決勝での立ち上がりは不安定だった。2つのダブルフォールトをおかして最初のサービスゲームを落とすと、0-2とリードを許した。第4ゲームでも2度のダブルフォールトによりブレークされ、0-5ダウンとなった。そこから3ゲームを連取するが、第1セットを3-6で落とした。
クビトバが持ち直したのは第2セットの第3ゲームだった。30-40からコート上を走りまわされたあとにバックハンドのウィナーを放ち、サービスエースを決めてキープ。第5ゲームでブレークポイントをしのいでキープしたあと、次のゲームをダウン・ザ・ラインへの鋭いショットを数本決めてブレークして4-2とリードを広げた。
第7ゲームでもサービスキープに苦しんだクビトバは、2つのブレークポイントをしのいでキープ。続く2ゲームをお互いにキープして、最終セットにもつれ込んだ。
「第2セットは自分が予想したよりもレベルの高い攻防になった。彼女にはいつも警戒しないといけない。ランキングは実際、ほとんど関係ない。彼女はいつでもトップ10プレーヤーの実力を持っている」とムグルッサは試合後に語った。
クビトバは最終セットでも、自身のサービスゲームにプレッシャーをかけ続けられた。第4ゲームでは2つのブレークポイントをしのいで2-2とした。その直後のゲームで、ムグルッサが23本のロングラリーの末、バックハンドをネットにかけて、クビトバがブレークに成功。ムグルッサはその長いラリーで膝を痛め、メディカル・タイムアウトをとった。
膝にテーピングをグルグル巻きにされたムグルッサは、続くゲームでブレークポイントをつかんだが、クビトバが鋭いフォアハンドでデュースに持ち込んだ。最後はサービスエースを決めてキープし、4-2とした。
ムグルッサは続くゲームで15-40から粘り、最後は素晴らしいロブを決めて3-4と食らいつく。だが、クビトバがそのあとに続く2度のサービスゲームをしっかりキープして、22度目のタイトルを確保した。
勝負の行方を分けたのは、2つのポイントだ。ひとつは、ムグルッサが11度のブレークポイントがあったににもかかわらず、2つしか生かせなかったこと。もうひとつは、クビトバが第1セットに放ったウィナーがわずか4本だったのに対し、続く2セットでは29本も決めたことだ。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はトロフィーを手に笑顔を見せるペトラ・クビトバ(チェコ)
DOHA, QATAR - FEBRUARY 18: Petra Kvitova of the Czech Republic poses for a photo with her trophy after defeating Garbine Muguruza (not seen) of Spain during the final match of the women's singles at the Qatar Open tennis competition at the at Khalifa International Tennis and Squash Complex in Doha, on February 18, 2018. (Photo by Mohamed Farag/Anadolu Agency/Getty Images)
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