前年優勝国アメリカがビーナスとバンダウェイのシングルスで初日に2勝 [フェド杯アメリカ対オランダ]
女子テニスの世界国別対抗戦、フェドカップ・ワールドグループ1回戦「アメリカ対オランダ」(アメリカ・ノースカロライナ州アッシュビル/2月10、11日/室内ハードコート)で、ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)がキャリア1000試合目のシングルスに勝利し、タイトル防衛を目指すアメリカが力強いスタートを切った。
ココ・バンダウェイ(アメリカ)はこのチームとしての勢いを切らさないようにするために、挽回劇を演じる必要があった。
ビーナスとバンダウェイは土曜日、それぞれのシングルスに勝ち、アメリカがオランダに対して2勝0敗とリードを奪うことに貢献した。このうちの1試合は、より競った試合となった。
ビーナスはアランチャ・ラス(オランダ)を6-1 6-4で下し、キャリアを通してのシングルスの成績を776勝224敗とした。
「正直言って、それらの記録についてはよく知らないわ」とビーナスは言った。
「ただ、私が愛しているこのスポーツをプレーできるというのは、素晴らしいことよ。私はそういったマイルストーン、記録にあまり興味はないの。それらは勝手についてくるものだから」
バンダウェイは1セットダウンし、第2セットでもブレークを許しながら巻き返した末に、4-6 7-6(6) 6-3でリシェル・ホーヘンカンプ(オランダ)に競り勝った。オーストラリアン・オープンでの1回戦負け以来プレーしていなかったバンダウェイは、試合のある時点で7ゲームを連続で落とし、第2セットで0-3の劣勢に立たされたが、そこから挽回して世界108位のホーヘンカンプを打ち破った。
「多分、さび付いていたせいだわ」と世界17位のバンダウェイは言った。
「もう何週間も、公式戦でプレーしていなかった。だから間違いなく、完璧ではないわね。どれほど自分が完璧でありたいと願っていたとしても」
日曜日には、“セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)の帰還”に注目が集まっている。彼女は母となり、1年以上もテニスから離れていた。彼女とローレン・デービス(アメリカ)は、ダブルスでレスリー・ケルクホーフ /デミ・シヒュース(オランダ)と対戦することになっている。
セレナは9月1日に娘を出産し、妊娠期間中に2017年オーストラリアン・オープンで優勝して以来、公式戦でプレーしていなかった。
もし、アメリカが2日目の最初のシングルスで勝って、チームの勝利が決まった場合、シングルス2試合目はスキップされるが、ダブルスはプレーされることになる。
日曜日には、今のところビーナスがホーヘンカンプと対戦し、バンダウェイはラスを引き受ける予定になっている。しかし、両チームの監督には、まだ変更を加える時間が残されている。
「今夜決めることにするわ」とアメリカのキャシー・リナルディ監督は、土曜日の試合のあとに言った。「座って話し合い、先を見て、決断を下すことにする」。
初日の第1試合で、ビーナスはやや不安定なサービスを克服し、ラスのサービスゲームを5度連続で破った。
ビーナスとラスは第2セットの最初の5ゲームで互いのサービスゲームをブレークし合い、ビーナスが3-2とリードを奪った。そこからは双方が自分のサービスゲームをキープし、結局ビーナスがそのまま勝って、フェド杯のシングルスでの通算成績を20勝2敗とした。
「今日は、私の打ったボールが少し飛び過ぎていたと思う」とウイリアムズは言った。
「そのせいで、少しためらいが生まれたの。それもあって、第2セットで相手にチャンスを与えてしまったわ。でも、最終的に私はそういった考えを追い払い、ただハードに、深くボールを打とうとした。ときどき、ショットはアウトになるかのように見えていたけれど、結局入ったから、私はラッキーだったわ」
バンダウェイは、よりフラストレーションの溜まるときを過ごした。
第2セットの出だしでサービスゲームをブレークされたあと、バンダウェイはラケットをコートの上に軽く投げ、それを拾い上げると、ネットの近くに激しく叩きつけた。それから彼女はベンチの方に向かい、ふたたびラケットを打ちつけた。
「私は、序盤からすべてを最高の形でやりたいと望んでいた。あまりに頑張りすぎ、完璧にしようとし過ぎていたから、序盤の状態がすごく堪えたのだと思う」とバンダウェイは振り返った。
「それから私は、ただここで踏ん張って走ろうと決めた。彼女は、長いラリーでは私を倒していなかったから、ただ走り回って頑張り、何が起こるか見てみよう、というふうにしたのよ」
そこから流れを逆転させたバンダウェイは、12本のダブルフォールトをも克服し、このところのフェドカップでの成功を継続させた。
昨年はウイリアムズ姉妹のどちらもがフェドカップでプレーしなかった中、バンダウェイはプレーしたシングルス6試合のすべてで勝ち、ダブルスでも2戦2勝して、アメリカを17年ぶりの優勝へと導いていた。彼女は、1995年にワールドグループのフォーマットが導入されて以来、1年の間にフェドカップのシングルス6試合に勝った、初のアメリカ人となっていた。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はオープニングマッチを終え、ベンチの妹セレナ(左)とハイタッチするビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)
ASHEVILLE, NC - FEBRUARY 10: Venus Williams of Team USA, right, celebrates with her sister Serena Williams after a win over Arantxa Rus of the Netherlands during the first round of the 2018 Fed Cup at US Cellular Center on February 10, 2018 in Asheville, North Carolina. (Photo by Richard Shiro/Getty Images)
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