大会2日目、“卒業”を決めた大阪、三重、神奈川、千葉 [全国レディース]

 アマチュア女子テニスの最高峰「ソニー生命カップ 第39回全国レディーステニス大会」(11月9〜11日/昭和の森テニスセンター)の2日目は3回戦と準々決勝が行われ、千葉、神奈川、大阪、三重が準決勝に進出した。

 最初にベスト4進出を決めたのは大阪。1回戦から山形、新潟、鹿児島、栃木に対してすべて3連勝と盤石の強さを見せている。D3の森戸朋子/後藤美紀は今大会が3度目の出場で念願のベスト4入りを果たして“卒業”(ベスト4に入ると次回以降の出場資格がなくなるというステータスを得られる)を決めた。後藤は「自分は精神的に弱いから積極的に声を出している」の言葉どおりに大きな声で自身を鼓舞して勝利を重ねてきた。

3度目の正直で念願のベスト4入りを果たした大阪の森戸朋子/後藤美紀ペア(写真◎井出秀人)

 次に4強入りを決めたのが東海対決を制した三重。準々決勝の相手となった岐阜の3回戦が長引いた影響で試合開始は遅れたが、途中から3面展開で進行が早まった。1勝1敗で勝負はD1に委ねられ、三重の加藤尚子/岩田栞ペアが岐阜の大池千絵美/小島えりペアを6-0 6-3で退けた。

「“昭和館に行くぞ!”(会場から見える大会公式ホテルで、勝ち上がったチームのみが宿泊できる)を一日、一日目標にしてきました。あとは楽しくテニスをすること。笑顔を絶やさず楽しめたので今日は上出来だと思います」と岩田栞は笑顔を見せた。

三重の加藤尚子/岩田栞ペア(写真◎井出秀人)

 ベスト4の3つ目の座席を確保したのが神奈川。この日は3回戦、準々決勝ともに1勝1敗からD1勝負を齊藤沙梧/森奈菜美ペアが制して勝ち上がった。「昨年優勝しているので連覇を目指しています。しっかり自分たちのプレーをして気持ちで負けないようにした」と齊藤沙梧。「うちは若いチームなので仲のよさがあります。年上の相手はストロークをゆっくり打ったり、ボールコントロールがうまいけど、予選でだいぶ慣れていたので、今日はうまく対応できました」と勝利後に涙を見せた森奈菜美は話した。

勝負を決めるD1でこの日2勝を上げた神奈川の齊藤沙梧/森奈菜美ペア(写真◎井出秀人)

 最後にベスト4を決めたのは千葉。3回戦はD2、D3の2連勝で優勝候補の東京を狙い通りの展開で撃破。愛知との準々決勝は1勝1敗でD1の原島めい/大作ふみの姉妹ペアが劇的な勝利を挙げた。原島が途中で両足がつり、ほとんど動けない中でテーピングをグルグル巻きにして最後まで戦った。

「姉は最後、両足がつっていたので、前に詰めてもらって私はシングルスのつもりで戦いました。でも姉も前で決めてくれて、いい形で勝ててうれしいです」と妹の大作は激戦を振り返った。

姉妹ペアが勝利してベスト4入りを決めた(写真◎井出秀人)

 D2で思いきったプレーを見せ、勝利を引き寄せてきた柴山葵はチームの強みを語った。「このチームは、この舞台を経験している3人の強さと、初出場だからこそ思い切って挑める3人というメンバー構成で、すごくバランスがいい。どこよりもすごい応援が大きな力になっています。目標は卒業(ベスト4)だったけど、ここまで来たらベスト4ではなく、優勝で卒業したいです」と明日の戦いを見据えている。

東京の倉掛順子/垂石菜美ペアを倒してガッツポーズを見せる千葉の鈴木智美/柴山葵ペア(写真◎井出秀人)

 明日11月11日(土)の大会最終日は9時より準決勝の大阪対三重、千葉対神奈川が行われ、その後に決勝戦、3位決定戦が行われる予定となっている。

※トップ写真は準々決勝を戦い終えて健闘を称え合う大阪と栃木(写真◎井出秀人)

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