37歳ビーナスがガルシアを倒し、大会最年長で決勝進出 [WTAファイナルズ]
トップ8によるエリート大会「BNP パリバ WTAファイナルズ・シンガポール」(10月22~29日/シンガポール/賞金総額700万ドル/室内ハードコート)の準決勝で、第5シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)が1セットダウンから挽回して第8シードのカロリーヌ・ガルシア(フランス)を6-7(3) 6-2 6-3で破り、同大会の決勝に進出した最年長プレーヤーとなった。
もうひとつの準決勝では、第6シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が第3シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を7-6(9) 6-3で下し、キャリア2度目となる決勝進出を決めた。
「年の終わりにベスト・テニスを生み出すのは難しいわ。何故って、年間を通してこうも力を尽くしきったあとだから」と37歳のビーナスはコメントした。
ビーナスは、決勝の相手である27歳のウォズニアッキに対して7勝0敗という戦績を誇っており、プレーした15セットのうち1セットしか落としていない。
今季、オーストラリアン・オープンとウインブルドンで決勝に進出したビーナスは、2008年にWTAファイナルズで優勝し、2009年には準優勝している。対するウォズニアッキは、2010年の準優勝が最高成績となっている。
ビーナスは、やや覇気のない様子でこのガルシアに対する準決勝の試合を始めたが、試合が進むにつれて調子を上げていった。
「あと1試合ね。そして私は、大会で最高の選手のひとり、もうひとりのCAROLINE(ガルシアのカロリーヌとウォズニアッキのカロラインは同じスペル)と対戦する。きっとデジャブのようになるでしょうね」とビーナスは観客に向かって言った。
「この大会は、世界トップ8の選手が集う、最高の大会の一角。簡単なことは何もない。勝者のポジションに立っていること自体が、本当に驚くべきことだわ」
ビーナスは時間を追うごとによりアグレッシブになり、大会初出場のガルシアは、多くのミスを犯し始めた。最終的に、ビーナスはこの試合で直面した13のブレークポイントのうち12回をセーブし、自らが手にした9度のブレークチャンスのうち4つをものにした。
「第2、第3セットでは、より解決策を見つけることができた」とビーナスは言った。
一方、ガルシアは、それを「非常に難しい」試合と呼んだ。
「彼女はボールを非常にハードに、とてもアグレッシブに打っていた。サーブも強烈で、ときにはラリーなんてないほどだったわ」とガルシアは試合を振り返った。
世界6位のウォズニアッキは、今季の戦績を59勝21敗とし、勝利数でツアーのトップに立っている。
プリスコバの敗戦は、シモナ・ハレプ(ルーマニア)にとって吉報だった。プリスコバが敗退した瞬間、ハレプが今季の最終ランキングで世界1位にとどまることが決まったのだ。
初のWTAファイナルズ準決勝をプレーしたプリスコバが、今季すでに1度手にしていた世界ナンバーワンの座に返り咲くためには、WTAファイナルズで優勝する必要があった。
この勝利で、ウォズニアッキのプリスコバとの対戦成績は6勝3敗となった。今年のみの対戦でも、3勝2敗とやはり勝ち越している。
双方のプレーヤーが、第1セットに6本のセットポイントを手にしたが、6度目のチャンスをものにしたのはウォズニアッキの方だった。プリスコバはタイブレーク7-8からの最後のセットポイントで、バックハンドをネットにかけてしまった。
ウォズニアッキの6本のセットポイントはすべて、6-1とリードしていたタイブレークでのものだった。プリスコバは、ウォズニアッキのサーブだった第10ゲームで最初の3本のセットポイントを迎え、残りの3本はタイブレークでのものだった。
「あっという間に(タイブレークで)6-2、6-3、6-4となり、私は自分に、もう面白くもなんともないわ、って言ったの」とウォズニアッキは試合後に振り返った。「それから、私はこのセットをすでに落としていたはずじゃないの、って考え始めた。だからこれは実際、ただのボーナスじゃないのって。そんなわけで、あのポイントでは自分自身と大いに会話したわ」。
第2セット3-3から、ウォズニアッキは残る15ポイントのうち12ポイントを奪い、決勝への切符を勝ち取った。(C)AP(テニスマガジン)
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