出場最年少15歳のカジュール・アンジュオヴィが1回戦突破 [第92回三菱全日本テニス選手権]
「三菱 全日本テニス選手権 92nd」(予選10月19~21日、本戦10月21~29日/賞金総額2846万円/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/ハードコート)の本戦がスタートし、初日は男子シングルス4試合と女子シングルス16試合および男女ダブルス各10試合、混合ダブルス1試合が行われた。
ワイルドカード(主催者推薦枠)で女子シングルスに出場したカジュール・アンジュオヴィ(橋本総業ホールディングス)が予選勝者の小関みちか(フリー)を6-3 6-3のストレートで下し、1回戦を突破した。カジュールは2002年1月生まれの15歳。男女を通じて出場者最年少の年齢だ。
「すごくうれしい。風が強くてたいへんだったけれど、最初から最後まで自分のプレーができた」とカジュール。武器のサービスとフォアハンドで攻め立て、世界ランク709位の小関から金星をあげた。
母親は日本人だが、父親はナイジェリア人。東京生まれの東京育ちで6歳からテニスを始めた。中学1年の終わり頃、元フェド杯代表監督でもある吉田友佳さんの指導を仰ぐようになり、メキメキと上達していった。
今年の春に15歳ながらプロ転向。「18~19歳でウインブルドンに出場できるようになる」のが、現在の大きな目標でもある。早いプロ転向はそのためで、「あと3年かけて実力と経験を上げていきたい」と吉田コーチの期待も大きい。
今大会の目標を聞くと「できれば優勝したい。みんな強いけれど、その中で勝ちたいと思っています」とカジュール。明日の2回戦は第11シードの井上雅(テニスラウンジ)と対戦する。楽しみな一戦となりそうだ。
そのカジュールと同学年でライバルでもある16歳の内島萌夏(昭和の森ジュニアテニススクール)もワイルドカードの出場から1回戦を突破した。予選勝者の黒須万里奈(むさしの村ローンテニスクラブ)を相手に7-5 6-2。今夏の全日本ジュニア王者(U-18)が春の選抜王者をストレートで退けた。
「今日は風が強くて我慢比べだと思った。しぶとくやることを意識して戦った」と内島。「日本で一番大きな大会。オヴィ以外は全員年上。チャレンジャーの気持ちでぶつかっていきたい」と続けた。明日の2回戦は第9シードの美濃越舞(YCA)が相手になる。
インターハイ3冠の菊地裕太(トップラン)も、その実績が認められてワイルドカードからの出場。プロの守谷総一郎(あきやま病院)を相手に1番コートで激しいストローク戦を演じたものの、6-3 3-6 5-7で振りきられた。
男子ダブルスでは昨年のチャンピオンでもある第2シードの奥大賢/長尾克己(ともにエキスパートパワーシズオカ)が初戦敗退。インカレ王者の坂井勇仁/河野優平(早稲田大学3年/4年)に2-6 4-6で敗れた。
写真◎小河原友信
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