清水悠太、田島尚輝、トゥロター・ジェームズがベスト8に進出 [世界スーパージュニア・男子]

「大阪市長杯 世界スーパージュニアテニス」(本戦10月17~22日)は19日、悪天候のため会場を兵庫県三木市のビーンズドームに移し、男子はシングルス3回戦とダブルス1回戦の残り、および2回戦の一部が行われた。日本勢は、第1シードの清水悠太(イカイ)と第4シードの田島尚輝(TEAM YONEZAWA)が準々決勝進出を決めたほか、第11シードのトゥロター・ジェームズ(西宮甲英高)が第5シードのツェン・チュンシン(台湾)を6-4 6-2で破りベスト8の仲間入り。ベスト8に日本勢3人が残ったのは4年ぶりだ。

 ダブルスのほうは進行が遅れており、ベスト8がまだ出揃っていないが、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場の藤原智也(サン城陽テニスクラブ)/山中太陽(西宮テニスクラブ)と三井駿介(アクトスポーツクラブ)/齋藤惠佑(グローバルプロテニスアカデミー)が一足早く準々決勝進出を決めた。

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 先月、USオープン・ジュニアで日本人最高のベスト8入りを果たした田島が、この一年の成長をうかがわせる戦いぶりで、過去2年連続2回戦止まりだったこの大会で準々決勝進出を決めた。この日の3回戦では第15シードのデイン・スウィーニー(オーストラリア)に7-6(3) 6-0で勝利。一つ年下の16歳スウィーニーはオーストラリア人としては小柄で、パワープレーヤーではないが、俊敏で粘りもある技巧派だ。

準々決勝に進出した田島尚輝(写真◎真野博正)

「焦らず、メリハリつけてしっかりチャンスボールで見極めて攻めるように心がけていた」と田島。この試合に限らず、今年はずっと課題にしてきたことだ。

 第1セットはタイブレークにもつれたが、1-3でもらったダブルフォールトが大きかった。結局それをきっかけに6ポイントを連取。競ったセットをものにして勢いづき、第2セットはワンサイドのまま1ゲームも与えず勝負を決めた。

 靭のコートよりもサーフェススピードが速いといわれるビーンズドーム。田島は、「サーブが決まるのはいいけど、自分は靭のほうが合っている」と本来の会場である靭でのプレーを望む。明日も好天予報ではないが、雨のあがる時間帯が長くなることを期待して、靭に戻って試合が行われる予定だ。

 一方、ビーンズドームをホームコートとしている清水やトゥロターには、多少地の利があっただろうか。

「普段はドームの外のコートで練習していて、中と外ではまたちょっと違う」と大きなアドバンテージを否定した清水だが、予選から勝ち上がってきた15歳の影山太星(覚王山テニスクラブ)をほとんど寄せつけず、6-2 6-3で快勝した。

「雰囲気に慣れているというのはちょっとあるかも」というのはトゥロター。珍しく自分から頼んで応援に来てもらっているという両親の前で、アグレッシブかつ冷静なプレーを展開し、ITFジュニアランキング34位の16歳ツェンに一度もリードを許さなかった。192cmからの強力サーブが大きな武器だ。今大会以前にはグレードAで勝ち星を挙げたことがなかったが、初勝利から一気にブレークの予感もさせる。 

(ライター◎山口奈緒美) 

 

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