オーストラリア・テニスマガジンのブースで、ロッド・レーバーがサイン会を行いました。

レーバーと言えば、地元オーストラリアを代表する名プレーヤー。1962年と69年に年間グランドスラムを達成しています。2度の達成は男女を通じてレーバーただひとりです。

年間グランドスラム達成者はこれまで5人います。

男子

1938年　ドン・バッジ（アメリカ）

1962、69年　ロッド・レーバー（オーストラリア）

女子

1953年　モーリン・コノリー（アメリカ）

1970年　マーガレット・コート（オーストラリア）

1988年　シュテフィ・グラフ（ドイツ）

現役プレーヤーの中で、連続ではなく4つのグランドスラムを制した「キャリア・グランドスラム」達成者は、

男子

ロジャー・フェデラー（スイス）03年全英→04年全豪→04年全米→09年全仏（全17タイトル獲得）

ラファエル・ナダル（スペイン）05年全仏→08年全英→09年全豪→10年全米（全14タイトル獲得）

女子

セレナ・ウィリアムズ（アメリカ）99年全米→02年全仏→02年全英→02年全米（全18タイトル獲得）

マリア・シャラポワ（ロシア）04年全英→06年全米→08年全豪→12年全仏（全5タイトル獲得）

となります。

セレナは02年全仏、全英、全米の優勝のあと、03年全豪でも優勝し、年をまたいでの連続制覇を達成しています。

いま行われているオーストラリアン・オープンは、一年のスタートとなるグランドスラムですから、この大会で優勝すると「グランドスラム一つ目」をクリアとなり、年間連続制覇への夢が膨らみます。今年は誰がその可能性をつかむのでしょうか。

レーバーは1938年8月9日生まれの76歳。グランドスラム大会でプレゼンターを務めたり、時々コートでラケットを握ってプレーを披露することもあります。

2013年に発行された著書『A MEMOIR』です。

この本に直筆サインをいただきました↓　もちろんテニマガ読者のみなさんへのプレゼント。詳しくは4月号で。

いただいたあとでしまった！と思ったのですが、どれがサインなのかわからなくなってしまいました…小さいほうの名前「Rod Laver」がサインです。

本の内容はこれから拝見するので詳しくは解説できませんが、前書きの6ページはロジャー・フェデラーが書いています。一部ななめ読みすると、

……ロッドがサーキットから引退して数年後、僕は生まれました。だから、僕は彼の非常に美しくて、すぐれたスキルを見ることはできませんでした。ただ、彼が決勝をプレーするフィルムを見て、オールラウンドなゲームやコートカバーリングに強く惹かれたのです。ロッドには弱点がまったくなく、常に真のスポーツマンとして振る舞っていて、強い決意を持っていました。鉄のような心を持ち、プレッシャーをものともせず…

なんだか、フェデラーというプレーヤーのルーツがここにあるような気がしてきます。いまこそ読みたい一冊です（翻訳本出したいですね…独り言）。

レーバーを見つけた小さな子供たちが、お父さんお母さんに写真を撮ってほしいとせがむ様子を見て、偉大なプレーヤーを理解していることに関心するとともに、うらやましくも思いました。オーストラリアという国のテニスの歴史を見た気がします。

メルボルンパークには歴代のチャンピオンたちの銅像が飾られ、スタジアムの名前はロッド・レーバー・アリーナ、マーガレット・コート・アリーナですからね。

（編集部A）