春の高校センバツ大会展望 [第42回全国選抜高校テニス大会]
団体戦展望(女子)
女子のシード8枠には、相生学院(兵庫)、浦和麗明(埼玉)、野田学園(山口)、沖縄尚学(沖縄)、東京学館船橋(千葉)、松商学園(長野)、四日市商(三重)、岡山学芸館(岡山)が入った。
やはり優勝候補は大会4連覇を目指す相生学院か。エースの木本海夢夏を筆頭に昨年の日本一を経験したメンバーが多く残り、実績、そして経験で他校に差をつける。対抗は初の関東1位となった浦和麗明。選抜は2年連続2回目の出場。昨年のインターハイでも注目を集める存在だったが、2回戦で相生学院に1勝2敗と惜敗。主将でエースを務める伊藤汐里を中心に、粘り強さと足を使ったテニスで大きな飛躍を遂げたいところだ。
選抜はシングルス3本、ダブルス2本の5ポイント制。野田学園と沖縄尚学はシングルス、ダブルスともに強力なオーダーを組める実力校。野田学園は昨年のインターハイ、沖縄尚学は前回大会の準優勝校でもある。団体戦の勝負所を知る両校の戦いにも期待したい。
関東2位の東京学館船橋は石橋彩由、早重果波と力強いストロークで自ら仕掛けるテニスを信条とし、中国2位の岡山学芸館も主将の齋藤優寧、吉本菜月、中島玲亜の1年生ふたりの個々の強さが際立つ。松商学園と四日市商は部活動の練習で全選手がメキメキと成長。ともに今大会の目標は、当然、優勝だ。
選抜で過去2度のベスト4を記録する白鵬女子(神奈川)、2年前の準優勝校で北信越2位の仁愛女子(福井)、全国私学で準優勝している京都外大西(京都)もシード校を脅かす存在だ。年々、各校の実力差が縮まりつつある中、今年はどんな激闘が繰り広げられるか。残された期間の中で、いかに最高の準備をし、成長できるかが鍵となるだろう。
個人戦展望
個人戦は団体戦と並行して行われる変則ドロー。男女各48校のナンバーワン登録選手のみの出場となる。例年通り、今大会も優勝者にはUSオープンジュニア予選への出場権が与えられ、上位進出者の中から日中韓ジュニア交流会の派遣選手が選ばれる。
ドロー上、優勝候補はやはり団体戦のシード校選手が有力。強豪校のエースとして団体戦を戦い、チームを牽引する彼らが個人戦でも優勝戦線に挙がる。一方で、昨年の女子個人戦で優勝を飾った山口瑞希(城南学園)のように、団体戦で早期敗退を喫するも、その悔しさをバネに、予選含め破竹の8連勝で栄冠を手にした例もある。
変則ドローだけに団体戦の結果が大きく反映されるのは言うまでもない。しかし、各校のエースが団体戦からいかに気持ちを切り替え、どう戦うかが重要だ。団体戦での盛り上がりから一転、個人として戦う気持ちの切り替えの早さがカギを握るだろう。
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