「腰は完璧ではない。でも、よくなる可能性があるからここにいる」初戦を危なげなく制したナダル [オーストラリアン・オープン]

危なげなく1回戦を突破したナダル

今年最初のグランドスラム大会となる「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦2月8~21日/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)がラスロ・ジェレ(セルビア)を6-3 6-4 6-1で退けた。

 試合を終えたあと、ナダルは安堵の表情を浮かべた。

「長い期間大会から離れてから、最初にプレーするのはいつも難しい。でも、今日はいいスタートが切れた」

 大会直前から腰の痛みに襲われ、ATPカップではベンチにとどまり、コートに立たなかった。この日は危なげない戦いぶりを見せたが、腰の状態を聞かれたとき、表情が少し曇った。

「分からない。数日前にも言ったように完璧ではない。よくなる可能性があるからここにいる。プレーしながらよくなればと思い、戦い続けている。明日はオフだ。一日一日を戦い、ポジティブな姿勢で、ここで長く戦えるようにすべてを尽くしている」

 ルーティンを大事にするというイメージから、いつものルーティンを続けるのが難しい世界情勢になって不安がないか問われたが、その質問を一蹴した。

「僕がコート上でいつもそうしているから、僕のことを“ルーティン男”だと思われているのかもしれないけど、オフコートではそうでもないんだ。心配ないよ。パンデミック中はずっと自宅にいて、制限が多かった。家にとどまって家族と一緒にいるしかなかった。ロックダウンが終わっても友人と会うことはほとんどできないし、たくさんの人で集まって食事をすることもできないから、少し寂しい世の中になってしまった。でも状況がよくなるように柔軟に対応しないといけない。元の生活に戻れるように願っているよ」

 隔離期間中はヤニク・シンネル(イタリア)と毎日トレーニングし、お互いのことをよく知るようになったという。

「ベッドに寝転がりながらヤニクとデニス(・シャポバロフ/カナダ)の試合を夜中の1時まで見ていたよ。ヤニクは残念、デニスはよかった。どちらも素晴らしいプレーを見せたと思う。ヤニクとはいい練習ができた。彼は練習熱心で才能豊かだからそのうちタイトルも獲るだろうし、ランキングも高いところまで行くに違いないはずさ」とシンネルの才能に太鼓判を押した。(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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