ケニンがまたもフルセット勝利で3回戦へ「彼女はいいプレーをしていた」 [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の本戦5日目は、男女シングルス2回戦残り試合と男女ダブルス1回戦などが行われた。
 
 オーストラリアン・オープン優勝者のソフィア・ケニン(アメリカ)はひとたび勢いに乗ると、突っ走り続けた。第4シードのケニンはフィリップ・シャトリエ・コートの閉じられた屋根の下でゆっくりと試合を始め、最終的にアナ・ボグダン(ルーマニア)に対して3-6 6-3 6-2の勝利をおさめた。

「戦わなければならないことは分かっていたわ。彼女はいいプレーをしていた」とケニンはコメントした。「第1セットは私に有利な方向に進まなかった。私は自分のリズムを見つけることができなかったの。何とかして私のプレーを変えなければ、負けると分かっていた。間違いなく、そんなことは望んではいなかったわ」。

 彼女はまた、終盤にほとんど転びそうになった。ケニンは第3セット5-1からのボグダンのサービスゲームで3つのマッチポイントを手にしたが、それをものにすることができなかった。ケニンは次のゲームで3つのブレークポイントをセーブした末、4度目のマッチポイントをものにして勝利をつかんだ。

「私は自分に対してちょっぴり小言を言っていたけれど、今日はそれが役に立ったと思うわ」とケニンは語った。

 次の3回戦で予選から勝ち上がってきたイリナ・バラ(ルーマニア)と対戦する21歳のケニンは、あと1勝すればロラン・ギャロスの過去最高成績に並ぶことができる。彼女は出場2回目だった昨年のフレンチ・オープンで、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を倒して4回戦に進出していた。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

 これに先立ち元優勝者のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)が第2シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を6-4 6-2で退け、3回戦に駒を進めた。昼前に行われたこの試合では青空が見えていたが、メインコートの屋根は閉じられたままだった。

 オスタペンコはグランドスラムでの唯一のタイトルを、2017年のロラン・ギャロスで勝ち獲った。そのあと成功が続かず今回はノーシードでの出場となったオスタペンコは次のラウンドで、パウラ・バドーサ(スペイン)と対戦する。バドーサは2018年準優勝者で第29シードのスローン・スティーブンス(アメリカ)を6-4 4-6 6-2で破り、初の3回戦進出をやってのけた。

 プリスコバの双子の姉であるクリスティーナ・プリスコバ(チェコ)もまた、フレンチ・オープンの元チャンピオンとプレーしていた。彼女は2016年覇者で第11シードのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)と対戦し、3-6 2-6で敗れた。

 そのほかの女子の試合では、ウインブルドン優勝歴2回のペトラ・クビトバ(チェコ)がジャスミン・パオリーニ(イタリア)を6-3 6-3で、第8シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)はダリア・カサキナ(ロシア)を7-6(6) 6-0で下して2回戦を突破した。

 17歳のクララ・タウソン(デンマーク)の予選からの進撃は、ダニエル・コリンズ(アメリカ)に対する2-6 3-6の敗戦で終わりを告げた。オーストラリアン・オープンを制した元世界ナンバーワンのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を別にすれば、1989年以降のグランドスラム大会で2回戦に進出したデンマーク人はタウソンだけだった。(APライター◎ジェローム・パグマイア/構成◎テニスマガジン)

※写真はソフィア・ケニン(アメリカ)
PARIS, FRANCE - OCTOBER 01: Sofia Kenin of The United States of America plays a forehand during her Women's Singles second round match against Ana Bogdan of Romania on day five of the 2020 French Open at Roland Garros on October 01, 2020 in Paris, France. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

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