背中の問題も何のその?ナダルが快調に43回目のグランドスラム大会準々決勝へ [オーストラリアン・オープン]

写真はラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)

今年最初のグランドスラム大会となる「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦2月8~21日/ハードコート)の大会8日目は、男女シングルス4回戦と男女ダブルス3回戦などが行われた。

 ラファエル・ナダル(スペイン)がグランドスラム大会男子シングルスのタイトル獲得数でロジャー・フェデラー(スイス)とのタイ記録を破ろうとしている中、背中の問題がオーストラリアン・オープンで彼の進撃を妨げるかもしれないなどという考えはこれで打ち切りとしよう。

 今週あと3試合に勝てば、ナダルは21回目の栄冠に輝く唯一の男子プレーヤーとなる。月曜日に第16シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)を6-3 6-4 6-2で倒してメルボルン・パークで13度目(グランドスラム全大会で43度目)の準々決勝に進出したナダルは、ここまでの4試合で1セットも落としていない。

 昨年のフレンチ・オープンのスタート時から始まって、ナダルはグランドスラム大会で戦った33セットを連続で取っていることになる。彼はフォニーニに対する第1セットについて、「間違いなく、この大会での(自分の)最高レベルのプレー」と呼んだ。

 それは何故なのか? 34歳のナダルの説明はかなりシンプルなものだった。彼はここにきてようやく、試合前に2日連続で練習できたからだというのだ。彼は3週間前に表面化した背中の痛みにより、練習を制限されていた。

 とはいえ、すべてが完璧という訳ではないそうだ。

「僕のフィジカルコンディションは向上し続ける必要がある。しかし、この試合が役に立つだろうと思うよ。僕はここ19日間、適切な練習をすることができなかった。でも昨日、練習でのワークアウトの量をふたたび増やし始めたんだ。そして今日はいくつかの長いポイントをプレーし、ポジティブな勝利をおさめることができた。だからそれが次の試合のために役立つはずだよ」とナダルはコメントした。

 その次というのは、第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)に対する水曜日の試合だ。チチパスは4回戦の相手となるはずだった第9シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)が3回戦で負った腹筋のケガを理由に棄権したため、不戦勝で準々決勝進出を決めていた。

 ベレッティーニの棄権が公式に発表される前にナダルはメディアに対して「次はチチパスと対戦する」と言ってしまい、ニュースを漏らしまうといううっかりミスをしてしまった。

 チチパスはグランドスラム大会で初めて4強入りした2019年オーストラリアン・オープン準決勝で、ナダルから6ゲームしか奪えず完敗を喫していた。両者の過去の対戦成績は、6勝1敗でナダルがリードしている。

 ナダルと同じボトムハーフ(ドローの下半分)のもうひとつの準々決勝は、第4シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)と第7シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)の顔合わせとなった。先のATPカップでロシアを優勝に導いたふたりは子供時代からの友達同士という間柄で、公式戦ではメドベージェフが全勝している。

「もちろん彼は僕のテニスを熟知しており、僕も彼のテニスを知っている。でも結局のところ、どのように機能するかしないかはやってみないと分からないんだ。それから雰囲気を感じて、自分のフィーリングがどうかをみて試合に適応していくんだよ」とルブレフは語った。(C)AP(テニスマガジン)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles