女子は大会初出場の第一薬科大付(福岡)が初戦を突破 [2021高校センバツ]

第一薬科大付(福岡)の勝利を決めた大坪花(写真◎BBM)

「第43回全国選抜高校テニス大会」(3月20~26日/団体戦:博多の森テニス競技場、個人戦:春日公園テニスコート、博多の森テニス競技場/砂入り人工芝コート)の大会初日の21日は男女団体戦1回戦の各16試合が行われた。

 朝から降り続けた雨の影響により女子の試合は開始が大きく遅れ、10時15分からコート状況を見ながら順次に再開。昼前に再び雨足が強まって中断も余儀なくされたが、予定された16対戦すべてを終えた。

 大会初日に登場した初出場校は4校だった。東北3位の花巻北(岩手)は2年連続4度目の北陸学院(石川)に5連敗を喫し、東海6位で初の高校センバツ出場を叶えた関(岐阜)は関東3位の山村学園(埼玉)と対戦してS1で先勝する好スタートも1勝4敗と敗戦。中国4位の山陽女学園(広島)は関東9位の法政二(神奈川)からS1、D1と2連勝したが、残る3本を落として2回戦進出にあと一歩届かなかった。


花巻北のD1吉田ひなた(左)/佐久間柚希(写真◎上野弘明)

 残る一校は第一薬科大付(福岡)。九州2位と結果を残してきた初出場校は初戦で過去2度のベスト4を誇る愛知啓成(愛知)と対戦。強豪相手にシングルス3本を制し、見事に地元の期待に応えて初戦突破を果たした。

 貝野弘幸監督は「一人ひとりやることを果たして結果がついてきた。今はホッとしています」と語り、安堵の表情を浮かべた。S1宮原千佳、S2小林杏菜、S3で主将の大坪花と地区予選でも活躍したシングルス陣がこの初戦でも強さを発揮した。

 2勝2敗で勝敗を託された大坪は「試合前に周りから“大丈夫”と声をかけられていたので、それを信じてプレーに集中した」と語り、最終的には余田涼樹を6-2で振りきった。

 8年ぶりに高校センバツの舞台に戻ってきた水橋(富山)は2022年3月に学校の統合によって閉校。今大会が水橋高校として最後の高校センバツとなる。関東10位の東洋大附牛久(茨城)との1回戦は、S1対決でエースの茂住玲奈が7-5と競り勝ち、D1の銅谷真衣/亀谷芽生、S2新村美結も試合中盤まで接戦となった。しかし終盤にかけて押しきられ、その後のD2とS3を落として目標として掲げてきた初戦突破とはならなかった。


水橋(左)対東洋大附牛久(写真◎上野弘明)

 選抜大会での勝利を意識しすぎてしまったのか、選手たち全体に硬さも見受けられたが「(この一年で)全員が成長した部分もすごくあったし、選手たちにもそう伝えました」と岸徹監督は話した。

 水橋高校として最後の選抜で1勝はならなかったが、全国での1勝は夏のインターハイへ。主将の吉井ひかりも「それぞれ課題も見つかったと思うし、次のインターハイが水橋として本当に最後の全国大会。絶対に出場して、1勝できるように頑張りたい」と語り、活躍を誓った。

 大会2日目の22日は、男女ともに団体戦の2回戦が博多の森テニス競技場で行われる。試合開始時間は9時の予定。

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編集部◎中野恵太 写真◎上野弘明、BBM

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