追い込まれてもナダルはセットを落とさず、前年準々決勝のリマッチでシナーにまたもストレート勝利 [フレンチ・オープン]

写真はラファエル・ナダル(スペイン/奥)とヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)

今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月30日~6月13日/クレーコート)の男子シングルス4回戦で最初の2セットと2時間以上の間、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)はグランドスラム大会本戦デビューを遂げたイタリアの19歳相手に打ち負かされる羽目に陥っていた。

 しかし2つのタイブレークを落としたあとにジョコビッチは突如として酷い劣勢からベストテニスへと移行し、ロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)が背中の痛みとケイレンのため6-7(7) 6-7(2) 6-1 6-0 4-0となった時点で棄権する前に13ゲームを連取した。

 第3シードのラファエル・ナダル(スペイン)もまた4回戦で19歳のイタリア人プレーヤーと対戦し、エンジンがかかるまで少し時間がかかった。ナダルのトラブルは彼が主導権を握る前の8ゲームと45分弱の間続いたが、彼は最終的に第18シードのヤニク・シナー(イタリア)を7-5 6-3 6-0で退けロラン・ギャロスでのセット連取数を「35」に伸ばしてジョコビッチに合流した。

 先週35歳になったばかりのナダルはシナーに対し、序盤に一時3-5とリードされていた。シナーは第1セット5-4から、自分のサービスゲームを迎えていたのだ。

 しかし13度フレンチ・オープンを制した男はそこから8ゲームを連取し、第2セットで少しペースを落としたあとに素晴らしいテニスを再開してふたたび8ゲームを連取して試合を終わらせた。

「彼は僕よりいいプレーをした。言えることはそれだけだ」とシナーは簡潔にまとめた。

 最後のほうでナダルを煩わせた唯一のことは、照明についてだった。ナダルはまだ自然光があるうちにスタジアムの照明をつけるべきではないと主審に文句を言った。

「テレビのためだと言われたけど、僕の答えは“ここロラン・ギャロスで照明がつく前にもテレビ放映はあった”というものだ。僕はここで多くの試合を観た。テレビでも観たけど、映像の質は照明なしでも素晴らしかったよ」とナダルは試合後に話した。

 この2人の対戦は、昨年の準々決勝のリマッチでもあった。昨年にもシナーは自分のサービスゲームをキープすれば第1セットを取るというところにこぎつけていたが、結局ストレートで敗れていた。

 ナダルは次のラウンドで、ヤン レナード・ストルフ(ドイツ)を7-6(9) 6-4 7-5で破って勝ち上がった第10シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)と対戦する。(APライター◎サミュエル・ペトレキン/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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