バーテンズが車いすで退場、相手のエラーニは演技だと罵倒し遺恨試合に [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の本戦4日目は、男女シングルス2回戦と男女ダブルス1回戦が行われた。
 
 この試合には、ありとあらゆる要素があった。罵り、ケイレン、敵意、車いすで退場する選手…。
 
 全身のケイレンに見舞われたという第5シードのキキ・バーテンズ(オランダ)はその2回戦でマッチポイントをセーブし、予選勝者のサラ・エラーニ(イタリア)に7-6(5) 3-6 9-7で競り勝った。彼女は勝利が決まった瞬間にクレーコートの上に仰向けに倒れたあと、車いすを使ってコート14から退場しなければならなかった。

 試合中と試合後に左脚と右足および両手のケイレンのために治療を受けたとバーテンズは話したが、2012年フレンチ・オープン準優勝者のエラーニは信じていなかった。

 コートから去るときにイタリア語で何か罵っていたエラーニは、バーテンズが痛みをでっちあげていたと非難した。

「もし彼女が勝つなら勝つでいいけど、ああいう演技をせずにそうするべきだわ」とエラーニはコメントした。彼女はロッカールームでも1時間後にレストランで見かけたときも、バーテンズはまったく問題ない様子だったと主張した。

「もしかしたら魔法のおかげかもね」とエラーニは皮肉を込めて言った。「たぶん魔法のトリックだったのよ。試合中に彼女が走っているときには、何か問題を抱えているようには見えなかったわ」。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

 一方でバーテンズは自分は試合後に45分間治療室で過ごし、30分はケイレンが治まらなかったのだと説明した。

「彼女もそこにいるべきだったのかもしれないわね。そうすれば彼女も何が起きたかを目にしたでしょうから」とバーテンズは語った。

 サービスのトスアップに苦しんだエラーニは14度ダブルフォールトを犯し、何度もアンダーサーブに頼っていた。彼女は第3セット6-5から自分のサービスゲームを迎えたが、そこで試合を締めくくることができなかった。バーテンズはそのゲームで、マッチポイントをフォアハンドのウィナーをクロスコートに決めてセーブした。

 バーテンズは次のラウンドで、アナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)を6-3 6-4で破って勝ち上がったカテリーナ・シニアコバ(チェコ)と対戦する。(APライター◎ジェローム・パグマイア&アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

※写真はトレーナーの治療を受けるキキ・バーテンズ(オランダ)
PARIS, FRANCE September 30. Kiki Bertens of The Netherlandsreceives treatment while in agony after winning her marathon match against Sara Errani of Italy in the second round of the singles competition on Court Fourteen during the French Open Tennis Tournament at Roland Garros on September 30th 2020 in Paris, France. (Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

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