ズベレフがジョコビッチを倒した準決勝に続いてハチャノフを圧倒、東京オリンピックで金メダルを獲得

写真は男子シングルスで金メダルに輝いたアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)(Getty Images)


 1年遅れでの開催となる世界的なスポーツの祭典「東京オリンピック2020テニス競技」(東京都江東区・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/7月24日~8月1日/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が第12シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を6-3 6-1で下して金メダルに輝いた。

 準決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を倒していたズベレフは、そのあとロシア五輪委員会(ROC)を代表してプレーしたハチャノフに対して圧倒的なパフォーマンスを見せた。世界ランク5位のズベレフは華々しい勝利をおさめ、キャリア最大のタイトルを獲得した。

「これはテニス界、スポーツの世界で何よりもずっと大きなものだ」とズベレフはコメントした。

 身長198cmのズベレフは武器のビッグサーブと両手打ちバックハンドで試合の主導権を握り、世界25位のハチャノフに決して本当の意味でチャンスを与えなかった。

 これ以前にズベレフがマークした最高成績は、2020年USオープン準優勝だった。彼はドミニク・ティーム(オーストリア)との決勝で2セットのリードを無駄にし、5セットに渡る死闘の末に敗れていた。

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は反オリンピックの抗議グループが有明テニスの森公園の近くをデモ行進する中、同胞のドイツ人がタイトルを勝ち獲るところを見守った。デモ隊の声はセンターコートの中でも聞こえたが、プレーは中断されなかった。

「僕らは皆、声を聞いたよ。かなり騒々しかったね」とズベレフは振り返った。

 準決勝の最後の2セットでジョコビッチを圧倒したズベレフにとって、この1週間の進撃は素晴らしいものだった。6本のサービスエースを決めたズベレフは第2セットの半ばに繊細なトップスピンロブでポイント奪い、そのタッチのよさも示して見せた。

 相手のバックハンドから繰り出されるライン内側ぎりぎりに落ちる一連のウィナーを前にハチャノフは次第に苛立ちを募らせ、ズベレフが5-0とリードした第3セットではボールを高く打ち上げてほとんど空の観客席に放り込んだ。

 気温32度で体感温度37度と暑さがまたも心配されたが、ズベレフは試合をあまりに素早く――79分で――終わらせたため大した影響は与えなかった。

 最初のマッチポイントでズベレフはワイドに逃げるサービスを叩き込み、ハチャノフのミスを導き出した。試合に終止符が打たれたとき、ズベレフはコートにうつ伏せに倒れて涙を流した。

 ズベレフは五輪テニス競技のシングルスで金メダルを獲得したドイツ人として、シュテフィ・グラフ(ドイツ)に合流した。グラフは1988年ソウル五輪で女子シングルス優勝を果たし、同じ年に4つのグランドスラム大会すべてのタイトルとオリンピックのシングルスで金メダルを獲得する『ゴールデンスラム』の偉業を達成していた。

 ジョコビッチもズベレフに敗れるまでは、男子選手として史上初となる『ゴールデンスラム』の可能性を擁していた。そのあとジョコビッチは土曜日の3位決定戦でも第6シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)に敗れ、メダルを手にすることができなかった。(APライター◎アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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