男子シングルスは小泉熙毅(浦和麗明)が全国初優勝 [北信越インターハイ]
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/17301/images/main_26d6865ff1b2fbc49a76167ca0aed22e.jpg?w=850)
長野県松本市を舞台に開催されている北信越インターハイ「第78回全国高等学校対抗テニス大会(団体)」「第111回全国高等学校テニス選手権大会(個人単複)」の大会7日目。最終日は男女とも個人戦シングルス・ダブルスの決勝が3セットマッチ(最終セットは10ポイントのマッチタイブレーク方式)で行われ、今年のインターハイ・チャンピオンが決まった。
男子シングルス決勝は、センバツ個人シングルス優勝の田中佑(湘南工大附)に小泉熙毅(浦和麗明)が挑む図式。序盤からリードを奪ったのはやはり田中だった。第2ゲームでいきなりブレークを奪うと、第8ゲームもブレークを重ねて第1セットは6-2。「緊張もあり、相手が冷静なのでプレッシャーがあった」という小泉を寄せ付けなかった。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/17301/images/6fffd5eebcbea9b87815723a3d0b8ff313a1c8e2.jpg?w=1200)
第1セット後、小泉がメディカルタイムアウトを取った。連戦により右腕に疲労が蓄積していた。テーピングを施してもらうことで、「痛みが和らいでサービスを叩けるようになった」。ここから徐々に流れが変わっていく。
第3ゲームで先に小泉がブレークを奪うも、続く第4ゲームですかさず田中がブレークバック。だが田中は、小泉の変化を感じていた。「ファーストサービスの確率もスピードも上がって、リターンが合わなくなっていった」。迎えた第9ゲーム、「流れが一瞬きたときに、バックハンドがうまくはまって攻めることができた」と小泉がふたたびブレーク。続く第10ゲームをラブゲームでキープして勝負をファイナルセットの10ポイントタイブレークへと持ち込んだ。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/17301/images/df885b2079291c158b4f1f0762e30030402670d3.jpg?w=1200)
短期決戦のタイブレークでは小泉に傾いた流れが変わることはなかった。「最後は相手のサービスもバックハンドも凄すぎて、手がつけられなかった。完敗です」と田中。11ポイント目のバックハンドのジャックナイフ、ダウン・ザ・ラインへのウィナーはその最たるものだろう。最後は10-4で小泉が制して勝負は決した。
世代のフロントランナーのひとりとして活躍してきた小泉だが、全国タイトルを手にするのは初となる。「ずっと全国優勝を目指してきて、家族に優勝する姿を見せたかった。優勝の報告をすることができてうれしい」と笑顔が弾けた。「課題だった『全体を見てプレーする』ということができたし、成長を実感できた部分」と確かな手応えも口にした。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/17301/images/f6b3c47dd9c46ab058a7e25224e367b35bf9435a.jpg?w=1200)
シングルスに続いて須田悠仁(浦和麗明)とのダブルスで単複制覇を狙った小泉だったが、決勝では菅谷優作/有本響(慶應義塾)がその行く手を阻んだ。菅谷、有本ともサービスが絶好調。「自分たちのサービスを確実にとれていたので、リターンでいろいろなことにトライできた」と有本が振り返れば、「自分のサービスに集中できていた」と菅谷も声を揃える。
第1セットを6-4で奪うと、第2セットは6-6までオールキープのソリッドな展開。しかし、「第2セットになっても焦らずプレーできた」という菅谷に対し、「第2セットもリターンが返らずプレッシャーをかけられなかった」と小泉。須田も「気持ちを切り替えたつもりが、取りたいところで取れなかった」と声を落とす。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/17301/images/965443cfcb9cfcfc41398d07a9a840dbbc5f5ce5.jpg?w=1200)
タイブレークに突入しても慶應ペアが掴んだ流れは変わらない。最後は菅谷/有本がこれを7-3で制して優勝を決めた。「団体、シングルスとも悔しい結果だったが、ダブルス優勝という形でサポートしてくれた人たちに恩返しができた」と菅谷が語れば、有本も「悔しい気持ちをぶつけて優勝することができ、うれしい」と続けた。敗北を糧に、見事にダブルス優勝を掴んだ。
編集部◎杉浦多夢 写真◎菅原淳
Pick up
-
2024-07-12
大坂なおみが出場表明!「東レPPOテニス」最速先行チケット販売は7⽉12⽇(⾦)よりe+(イープラス)で
1984年の開始以来、国内最高峰の国際女子テニス大会として
-
2024-06-14
2024ウインブルドン 大会まとめページ
2024ウインブルドン 大会まとめページ2024年7月1日(
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Related
Pick up
-
2024-07-12
大坂なおみが出場表明!「東レPPOテニス」最速先行チケット販売は7⽉12⽇(⾦)よりe+(イープラス)で
1984年の開始以来、国内最高峰の国際女子テニス大会として
-
2024-06-14
2024ウインブルドン 大会まとめページ
2024ウインブルドン 大会まとめページ2024年7月1日(
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Ranking of articles
-
2024-07-04
ITFがパリ五輪テニス競技のエントリーリストを発表、日本勢は錦織圭&ダニエル太郎&大坂なおみ&内島萌夏&青山修子/柴原瑛菜が選出
-
2024-07-15
ウインブルドン2024|トーナメント表
-
2024-07-21
16歳以下は駒田瑛人(兵庫/ラボキッズJr)と石田実莉(兵庫/神戸野田高)が単複2冠 [2024関西ジュニア]
-
2024-07-21
12歳以下シングルスは安居院咲空(滋賀/ARROWS T.S.)と坂本愛実(奈良/ダイヤモンドTC学園前)が優勝、安居院は単複2冠 [2024関西ジュニア]
-
2024-07-21
14歳以下シングルスは安藤大貴(大阪/江坂テニスセンター)と西脇美結(大阪/TEAMSTUFF)が優勝、西脇は単複2冠 [2024関西ジュニア]