エジプト女子テニスの先駆者となったシェリフ「素晴らしいフィーリングだった」 [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の本戦3日目は、男女シングルス1回戦残り試合と男子ダブルス1回戦が行われた。
 
 マヤル・シェリフ(エジプト)はこの日、グランドスラム大会の本戦でプレーした初のエジプト人女性となった。彼女はただ出場しただけでなく、フレンチ・オープンの第2シードを脅かしさえしたのだ。

 彼女は今、もうひとつの願いを実現させたいと思っている。それは同じエジプト人のサッカー選手で、昨シーズンにリバプールFCのプレミアリーグ優勝に貢献したモハメド・サラーからの電話だ。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

「彼はまだ電話してこないけど、そうしてくれるよう願うわ。それが実現したら本当に素敵でしょうね」とシェリフはフィリップ・シャトリエ・コートで2016年USオープン準優勝のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)に7-6(9) 2-6 4-6で敗れたあとに話した。

「素晴らしいフィーリングだったわ。言葉で説明することができないほどよ。本当に溢れるエネルギーを感じたわ」とシェリフはコメントした。彼女は世界ランク172位で、予選3試合を勝ち抜いて本戦出場権を手にしていた。

「スタジアムでプレーするのは大好きよ。注目を集めるのも好きだわ。応援してくれる人々がいてくれるのが好きなの。本当に楽しかったし、プレッシャーのかかる瞬間も楽しんだわ」

 24歳のシェリフはテニスの大舞台でプレーし始めたばかりだ。一方のサラーは脚光に慣れており、本国では超有名人だ。

「彼は世界最高峰のサッカー選手のひとりよ。そして大きな成功をおさめた誰かが母国の他の人々をサポートしているのを目にすると、エネルギーを与えられるわ」と彼女は語った。

 もし本当に電話がかかってきたら、彼女は彼に知恵を借りたいのだという。

「彼に尋ねたいのは、エジプト出身者としてあれほど大きなことをやってのけた最初の人物となること、そうできると信じることの障壁をどのようにして打ち破ったのかということなの」と彼女は明かした。「彼はそれをどのように体験し、潜り抜けたのか? 彼が今いるところに至るための段階はどんなだったのか?」。(APライター◎ジェローム・パグマイア&アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

※写真はマヤル・シェリフ(エジプト)
PARIS, FRANCE - SEPTEMBER 29: Mayar Sherif of Egypt plays a forehand during her Women's Singles first round match against Karolina Pliskova of Czech Republic on day three of the 2020 French Open at Roland Garros on September 29, 2020 in Paris, France. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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