ワウリンカはブブリクに阻まれカムバック勝利ならず「奇跡はない」 [モンテカルロ・マスターズ]

写真はスタン・ワウリンカ(スイス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月10~17日/賞金総額580万2475ユーロ/クレーコート)の男子シングルス1回戦でアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)が1年以上ぶりのATPツアー復帰戦に臨んだスタン・ワウリンカ(スイス)を3-6 7-5 6-2で退け、ワウリンカのカムバック勝利を阻んだ。

 ケガと手術のため昨年3月からツアー大会でプレーしていなかったワウリンカは世界ランクを235位にまで落としていたため、今回はワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した。今大会前の足慣らしとしてツアー下部のチャンレンジャー大会に出場したが、そこでも初戦負けを喫していた。

 出だしのワウリンカは錆びついた様子も見せずパワフルなグラウンドストロークをコート深くに炸裂させていたが、試合が進むにつれて同じ高いレベルを維持できなくなった。第2セットは競り合いとなり、ワウリンカはブレークポイントを何度かセーブしたが、ブブリクが次第にリズムを掴んで主導権を奪い返した。

 グランドスラム大会を3度制したワウリンカは2014年モンテカルロを含めツアー通算16勝を挙げた元世界3位だが、ケガによる長い戦線離脱を経てかつてのレベルに戻るのが簡単ではないことは本人が一番承知していた。

「もちろん、僕の体調は僕が望んでいるレベルからはかけ離れている。フィジカル的に、またテニス面でも多くの努力が必要だね。でもこれは大会を通し、試合を通して起こるものだ」とワウリンカは大会前の記者会見で語っていた。

 37歳という年齢での復帰の過程について、「奇跡などない。ここまで1年以上に渡る長く厳しい道のりだった。最初は数週間プレーできないだけかと思っていたが1年以上かかり、その過程では復帰できるのか疑念を抱いたこともあった。本当に長く、辛かった」とワウリンカは告白した。

「復帰するには、本当に強い意志が必要だった。リハビリや、そういったことを潜り抜ける強さがね。今、ここに至ることができて本当にうれしい」

 昨年の3月末に足の手術を受けたワウリンカは5月にボールを打ち始めたが、6月に再手術を強いられていた。

「もちろん、疑念を抱いた瞬間はあった。もしかして自分が望んでいるように物事が進まないかもしれないと懸念したけど、普通の生活を送るためにもリハビリはする必要がある。痛みが酷く、(テニスに)さよならを告げるというのもオプションだったかもしれないけど、自分が復帰を願っていることはわかっていた。今のところは順調に進んでいる。僕は今、大いに練習できる。これはいいことだ。1年を通してこのようにできるよう願っているよ」と前述の記者会見の際にワウリンカは話していた。

「(引退については)もう何年も考えてきた。僕と同じ世代の選手は、自分たちがキャリアの終わりに差し掛かっていることを知っている。僕たちは皆、どこまで自分を駆り立てられるか知りたがっている」とワウリンカは率直に打ち明けた。

「いいフィーリングになるのにどれくらいの時間がかかるかを知るため、僕は締め切りを設けている。夏までにと考えていたけど、もし自分の望むレベルに至れなかったら受け入れなければいけない。でも何をするかはわからないよ。ときにプレーヤーは、1回戦や2回戦で負けてもプレーを続ける。僕は自分がどうするかわからないでいる」

 復帰を勝利で祝うことはできなかったが、最初の大会であることや対戦相手の実力を考慮すればそれほど意外な結果ではない。これは復帰に向けた最初の一歩であり、ワウリンカはこの試合の序盤で見せた質の高いプレーから励ましを得ることができるはずだ。

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写真◎Getty Images

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