『小さな王子様』ガストンがスーパータイブレークの末にデミノーを打破 [フレンチ・オープン]

写真はスーパータイブレークの末に勝利をもぎ取ったユーゴ・ガストン(フランス)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月22日~6月5日/クレーコート)の男子シングルス1回戦で、21歳のユーゴ・ガストン(フランス)が第19シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を4-6 6-2 6-3 0-6 7-6(10-4)で倒す番狂わせをやってのけた。

 2020年大会でもファイト溢れるプレーで4回戦に進出していたガストンは、173cmと小柄なため『Petit Prince(小さな王子様)』とあだ名されている。ガストンは第5セットで一時0-3とリードされていたが、そこから巻き返して勝負を10ポイント先取のスーパータイブレークに持ち込み、大舞台に強いメンタルを発揮して最後はドロップショット&パスエースで試合を締めくくった。

「観客は非常に重要な役割を果たした。僕は観客と感情を分かち合うのが好きなんだ。だから今日、彼らの声援は僕に強さを与えてくれた。最初と、特に第5セットの終わりは簡単ではなかったからね。でも僕は観客の存在を活用したんだ。彼らは試合開始直後から僕をサポートしてくれ、試合を通して本当に素晴らしかった」とガストンは試合後にコメントした。

「ロラン・ギャロス前にあまり試合をこなせていなかったから少し自分の状態に疑問はあったけど、テニスのレベルはずっとよかった。コートでの感触はよく、ただいくつかの問題のせいで成功をおさめていなかったんだ。今日の試合で負けていたら消化し難かったと思うけど、全力を尽くした。自分の戦いぶりには満足しているよ」

 パリと相性のいいガストンは、過去にもこの町でいい活躍を見せている。20歳の誕生日を迎えた直後に臨んだ2020年フレンチ・オープンではスタン・ワウリンカ(スイス)を5セットの末に倒して16強入りし、4回戦で同じく5セットに渡る死闘でドミニク・ティーム(オーストリア)に敗れていた。また昨年11月のパリ・マスターズでは第2セット0-5から挽回してカルロス・アルカラス(スペイン)を6-4 7-5で退け、準々決勝でダニール・メドベージェフ(ロシア)に敗れていた。

 今の自分について、ガストンは2年間よりも腕を上げたと信じている。

「僕のテニスは(2年前より)向上したと思う。僕はメンタル的にもテニス面でもフィジカル的にも、より強くなったと感じている」

 ガストンは次のラウンドで、予選勝者のノルベルト・ゴンボス(スロバキア)を6-1 3-6 6-2 6-3で破って勝ち上がったラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のペドロ・カチン(アルゼンチン)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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