アルカラスが苦労の末に2回戦へ、フォニーニはキャリア400勝を記録 [ハンブルク・オープン]

写真はカルロス・アルカラス(スペイン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ハンブルク・ヨーロピアン・オープン」(ATP500/ドイツ・ハンブルク/7月17~23日/賞金総額191万1620ユーロ/クレーコート)の男子シングルス1回戦で、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した22歳のニコラ・クーン(ドイツ)に3-6 6-1 7-6(3)で競り勝った。

 クーンのアグレッシブな戦略が功を奏し、試合は大方の予想通りには進まなかった。第2セットでレベルを上げたアルカラスは力強く挽回して勝負を最終セットに持ち込んだが、試合は最後までもつれることになった。

 4回戦で敗れたウインブルドン以来の試合を戦い終えたアルカラスは、「タフな試合だった。どの大会でも1回戦というのは厳しいものだけどね。僕はグラスコートの試合からここに来たから、違いが大きすぎた。何とか勝って2回戦に進めて本当によかったよ。次のラウンドではもっとよくなっていると確信している」と振り返った。

 この日はエンジンがかかるのに時間を要したが、アルカラスはそれでもセットを落としたあとの自分の奮起を喜んだ。

「自分がいいプレーをしていなかったのはわかっていたし、第2セットでよくなる可能性があることもわかっていた。そのためには第1セットほど多くのミスを犯さないことだ。第2セットでプレーを変えることができて本当に満足しているよ」

 アルカラスは2回戦で、ふたつのマッチポイントを凌いだ末にセバスチャン・バエス(アルゼンチン)を6-1 4-6 7-6(6)で破って勝ち上がったフィリップ・クライノビッチ(セルビア)と対戦する。

 その一方で第4シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)は予選を勝ち上がってきた18歳のルカ・ナルディ(イタリア)を6-2 6-1で下し、タイトル防衛への挑戦を勢いよくスタートさせた。昨年の優勝はカレーニョ ブスタにとって、ATP500大会では初となるタイトルだった。彼は手にした7つのブレークポイントのうち5本をものにし、1時間余りで勝利を決めた。

 また同日には2013年大会チャンピオンでベテランのファビオ・フォニーニ(イタリア)がアルヤズ・ベデネ(スロベニア)との接戦を6-3 3-6 7-6(5)で制し、ツアーレベルでキャリア400試合目の勝利をおさめた。

 試合後に『400』の数字をあしらった記念ケーキをプレゼントされたフォニーニは、若いときにこのような成功を想像したことはあったかと聞かれ「いや、まったく。僕は35歳だ。振り返って見て、これは素晴らしいマイルストーンだと言わねばならない。幸せだよ」と答えた。

 2019年モンテカルロでATPマスターズ1000大会の初タイトルを獲得したフォニーニは、オ―プン化以降の時代にマッチ400勝を記録した14人目の現役プレーヤーとなった。イタリア人選手が400勝に到達したのは、彼が初となる。過去の名選手であるアドリアーノ・パナッタ(イタリア)は392勝に留まり、現役選手では38歳のアンドレアス・セッピ(イタリア)が386勝でフォニーニに続く2位となっている。

 そのほかの試合ではフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)、アスラン・カラツェフ(ロシア)、エミル・ルースブオリ(フィンランド)、タロン・グリークスプア(オランダ)、予選勝者のダニエル エライ・ガラン(コロンビア)、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)が2回戦に駒を進めた。

 カラツェフが第6シードのニコラス・バシラシビリ(ジョージア)を6-4 6-0で、ルースブオリが第3シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を7-5 6-4で、グリークスプアは第8シードのホルガ・ルーネ(デンマーク)を7-6(8) 7-5で倒してそれぞれシードダウンを演じた。

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写真◎Getty Images

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