全日本学生テニス連盟が主催する「2019年度全日本学生室内テニス選手権大会（第56回）」（大阪府吹田市・江坂テニスセンター／本戦11月27日～12月1日／室内ハードコート）、インカレ室内の本戦4日目は、男女シングルスの準決勝と男女ダブルスの決勝が行われた。

　男子シングルス、第2シードの羽澤慎治（慶大2年）と第6シードの田形諒平（筑大2年）の2年生対決は、羽澤が6-4 6-4のストレート勝利を飾り、夏のインカレ4回戦で敗れた雪辱を果たした。

　第1セットを先取した羽澤だったが、第2セットは0-4とリードを許した。「少しペースを落とされて足が入らず、ミスが出てしまった」と羽澤が言う。攻め急いでプレーが、やや雑になってしまったことが原因だった。

　羽澤は落ち着いていた。怒濤の5ゲーム連取で5-4と逆転に成功。自身のサービスゲームでもある第10ゲームは０－40のピンチとなったが、ここからキープにつなげて決着をつけた。これで4試合連続のストレート勝利となった。

　昨年は4試合連続フルセットの戦いを強いられ、準決勝で敗れた。磨きをかけているサービスとフォアの攻撃性は格段にパワーアップし、シードを守って優勝に王手をかけた。

　敗れた田形は第2セットの戦いを悔やんだ。「要所で自分に不利になるプレーをしてリズムに乗りきれなかった」と言う。何とか勝負を最終セットにつなげたいという想いが強く、その隙を羽澤に突かれてしまった。

「3年ぶりのベスト4です」と田形が口にする。全国大会の4強進出は3年前の全日本ジュニア18歳以下以来となる。「強い選手と戦えてステップアップできましたけど、今度はジャンプアップしたいです。勝ちきらないと」と苦笑した。

　もう一方の準決勝は、第1シードの今村昌倫（慶大3年）と第3シードの山尾玲貴（関大3年）が激突。このカードは夏のインカレ決勝と同じだったが、6-3 6-2で勝ったのはまたも今村だった。

　山尾が勝つには、今村の強力なストロークをしのぎ、持ち味でもある粘り強さを存分に発揮することだったろう。だが、今村のショットは速く、重く、それを実行することは簡単ではなかった。

　第1セットは6-3で今村。第2セットも2-0と今村がリードした。そしてふたりが「ポイントだった」と振り返る第3ゲームはもつれにもつれた。7度のデュースが繰り返された末、このゲームをとった今村が3-0とし、山尾の反撃の芽を封じ込めた。

「あそこを取られていたら、どうなるかわからなかった」と今村が振り返る。山尾の粘り強さは百も承知。落としてもまだ2-1だが、流れが変わった可能性はある。それでもそうさせなかった今村のプレーを褒めるべきだろう。

「自分の展開にさせてもらえなかった」と山尾が言う。フォアの決定力、サービスキープ力と、今村との差は明確だった。インカレ決勝のリベンジはならなかったが、「自分の課題も痛感できて収穫もありました」と前を向いた。

　明日の決勝は今村と羽澤、トップ2シードの慶大対決となった。昨年のこの大会の準決勝以来の対戦となり、そのときは今村が6-7(4) 7-6(4) 7-5と逆転勝利を飾っている。どちらが勝つにしろ接戦となりそうだ。

　ダブルス決勝は、第2シードの今村／羽澤が第3シードの楠原悠介／柚木武（法大4年／3年）を3-6 6-1 [11-9]のスコアで下して優勝を決めた。スーパータイブレークは7-9からの逆転優勝だった。この結果、今村と羽澤のどちらかの2冠が確定した。

※トップ写真は、第2シードから決勝進出を決めた羽澤慎治（慶大2年）

（文・写真◎牧野 正）

2019年度全日本学生室内テニス選手権大会｜トーナメント表 - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp

「2019年度全日本学生室内テニス選手権大会（第56回）」（大阪府吹田市・江坂テニスセンター／本戦11月27日～12月1日／室内ハードコート）
男子
女子
※白ヌキ数字はシード順位、Qは予選勝者、丸数字は学年、Ret.は途中棄権
2019年度全日本学生室内テニス選手権大会｜大会情報 - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp
大会概要
大会名：全日本学生室内テニス選手権大会（第56回）
主催：全日本学生テニス連盟
共催：（公財）日本テニス協会
主管：関西学生テニス連...

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4度のマッチポイントを凌いだ第3シードの山尾玲貴（関大3年）がベスト4進出 [2019インカレ室内] - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp

全日本学生テニス連盟が主催する「2019年度全日本学生室内テニス選手権大会（第56回）」（大阪府吹田市・江坂テニスセンター／本戦11月27日～12月1日／室内ハードコート）、インカレ室内の本戦3日目は、男女シングルスの準々決勝と男女ダブルスの準決勝が行われた。

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第8シードの平田歩（慶大2年）が清水映里（早大3年）の3連覇を阻止して4強へ [2019インカレ室内] - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp

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冬の学生頂上対決 Nov.29 [2019インカレ室内] - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp

本戦3日目の本日のインカレ室内はシングルス準々決勝、ダブルス準決勝が行われました。本日の大阪は天候に恵まれ、会場内も選手の熱気でムンムン！静か～な室内に選手の叫び？と打球音がよく響きます。ちなみに一番の打球音は、男子ダブルスの柚木武選手（法大3年）のビッグサービスでしょう。見とれてしまって写真がないんですけど（明日必ず）。というわけで本日のフォトアルバムをどうぞ。
※トップ写真は、ミスをして悔しがる千頭昇平（早大3年）
写真◎牧野 正
※インカレ室内の熱戦の模様は、12月21日発売の「テニ...

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島袋将（早大3年）が今村昌倫（慶大2年）をストレートで下して優勝 [H30インカレ室内] - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp

「平成30年度 全日本学生室内テニス選手権大会（第55回）」（大阪府吹田市・江坂テニスセンター／本戦11月28日～12月2日／室内ハードコート）の本戦5日目／最終日は、男女シングルス決勝が行われ、男子は第2シードの島袋将（早大3年）が第4シードの今村昌倫（慶大2年）を6-2 6-2で退け、優勝を飾った。
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宿命のライバル対決は清水映里（早大2年）が松田美咲（亜大2年）を倒してV2達成 [H30インカレ室内] - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp

「平成30年度 全日本学生室内テニス選手権大会（第55回）」（大阪府吹田市・江坂テニスセンター／本戦11月28日～12月2日／室内ハードコート）の本戦5日目／最終日は、男女シングルス決勝が行われ、女子は第2シードの清水映里（早大2年）が第1シードの松田美咲（亜大2年）を6-4 6-2で下して2連覇を飾った。
決勝の舞台に駆け上がったのは、やはりこの2人だった。同じ2年生で同じレフティー。ジュニア時代から同じ埼玉で切磋琢磨で成長してきた清水と松田。現在の大学テニス界では、この2人の強さが抜き...

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冬の学生バトル Nov.30 [H30インカレ室内] - テニスマガジンONLINE｜tennismagazine.jp

11月最後、本戦3日目のインカレ室内はシングルスの準々決勝、ダブルス準決勝が行われ、激戦が繰り広げられました。天気もよく、例年の寒さはどこへやら。選手たちの動きも軽快に見えたのは気のせいでしょうか。本日のフォトアルバムは「敗者たち」に捧げます。ダブルスは表彰式の写真も追加。ただ、メインは勝者ながら坂井／千頭の早大ペア、このとびっきりの笑顔にプレゼント。やっぱりダブルスはこうでなくっちゃ！
※トップ写真は、笑顔いっぱいの坂井勇仁／千頭昇平（早大4年／2年）
写真◎牧野 正
※インカレ室内の熱...

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