シナーが大接戦の末にメドベージェフを倒して今季4勝目「メンタル的にもフィジカル的にも多くのことが必要だった」 [ATPウィーン]

写真は今季4勝目を挙げたヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「エルステ・バンク・オープン」(ATP500/オーストリア・ウィーン/10月23~29日/賞金総額255万9790ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス決勝で、第2シードのヤニク・シナー(イタリア)が第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を7-6(7) 4-6 6-3で倒して今季4勝目を挙げた。

 22歳のシナーがATPツアーの同種目でタイトルを獲得したのは、今月初頭の北京以来でキャリア10度目(準優勝3回)となる。

 タイブレークの末に第1セットを先取したシナーはワンブレーク差で第2セットを落としたが、18分を要した第3セット第4ゲームで9度目のブレークポイントをものにした直後にサービスダウンを喫しながらも直ちにリードを奪い返すと5-3で迎えたサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップで15-40から4ポイントを連取して3時間4分のバトルを締めくくった。

「メンタル的にもフィジカル的にも多くのことが必要だった。第1セットはお互いにサービスが非常によかった。彼(メドベージェフ)のサービスが本当によかったから、先にブレークされたけど何とか取り返せてよかった。第2セットでは彼がもう少しラリーに持ち込もうとしていると感じたから、僕は少し無理をしてしまったと思う。第3セットではレベルを上げようとした。多くのブレークポイントを取り損ねたけど、最後にチャンスをものにできたから非常に満足している」とシナーは試合を振り返った。

「試合を締めくくるにはメンタル的な強さが必要だったけど、今日はうまくできて本当によかった。またタイトルを獲ることができて凄くうれしいよ」

 メドベージェフは2020年の初対決からシナーに6連勝していたが、初黒星を喫した北京決勝から2連敗となった。ふたりが今季プレーした4試合はすべて決勝で、今回の結果で戦績は2勝2敗となった。

「おめでとう、ヤニク。厳しい試合だった。もしかしたら勝てるかもと思った瞬間はあったけど、僕にはできなかったよ。今年は既に3回言ったけど、僕たちがこれからもっと多くの決勝でプレーできるよう願っている。もしかしたら今年中にでもね」とメドベージェフは表彰式で話した。

 ふたりはシーズン末にイタリア・トリノで開催される男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」の出場権を確保しており、そこでふたたび実現する可能性が残されている。

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、第2シードのラジーブ・ラム(アメリカ)/ジョー・ソールズベリー(イギリス)がナサニエル・ラモンズ/ジャクソン・ウィズロー(ともにアメリカ)に6-4 5-7 [12-10]で競り勝ち今季3勝目を挙げた。この勝利でラム/ソールズベリーは、ディフェンディング・チャンピオンでもあるATPファイナルズの出場権を5年連続で獲得した。

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写真◎Getty Images

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