スタクシッチとフェルナンデスの勝利でカナダが初優勝「ようやく“私たちが世界チャンピオン”だと言うことができる」 [ビリー ジーン・キング・カップ]

写真は初優勝を飾ったカナダ代表チーム(Getty Images)


 女子テニスの国別対抗戦「ビリー ジーン・キング・カップ by ゲインブリッジ ファイナルズ」(スペイン・アンダルシア州セビリア/11月7~12日/室内ハードコート)の決勝で、カナダ(グループC)がイタリア(グループD)を2勝0敗で下して初の世界一に輝いた。

 オープニングマッチで世界ランク261位のマリーナ・スタクシッチ(カナダ)が同42位のマルチナ・トレビザン(イタリア)に7-5 6-3で勝利をおさめ、第2試合のエース対決でレイラ・フェルナンデス(カナダ)がジャスミン・パオリーニ(イタリア)を6-2 6-3で退けた。シングルス2試合で決着がついたため、第3試合のダブルスは行われなかった。

 マッチポイントでバックハンドのパッシングショットが決まった瞬間、フェルナンデスはラケットを放り投げて監督のハイディ・エル タバック(カナダ)の元に駆け寄って抱き合い、チームメイトたちもコートになだれ込んで喜びを分かち合った。

「何と言ったらいいのかわからない。このチームを本当に誇りに思う。彼女たちは本当に素晴らしいわ。夢の実現よ」とエル タバック監督はコメントした。

 チームに勢いを与える貴重な1勝目を挙げた18歳のスタクシッチは、堂々とした戦いぶりで自分よりも遥かに実績のあるトレビザンを追い詰めた。第2セット5-2からのレシーブゲームで初めて緊張感を見せたスタクシッチは4つのマッチポイントを取り損ねたが、次のゲームで直ぐに体勢を立て直すと最後はフォアハンドのウィナーを決めて試合を締めくくった。

「凄く幸せだし、今週プレーできたのは本当に光栄だった。人生で最高の1週間だったわ」とスタクシッチは大会を振り返った。今シーズンのスタクシッチはツアー本戦のシングルスで一度もプレーしなかったが、ケガによる約4ヵ月の戦線離脱を経てW60の2大会を含むITFツアーで3勝を挙げたことで大役に抜擢されていた。

 単複5試合に全勝して優勝の立役者となったフェルナンデスは、「よやく言えるわ。私たちは世界チャンピオンであり、間違いなくそれに相応しい」と言って喜びを噛み締めた。

「私たちはここ数年に渡って本当に一生懸命努力を積んできたし、改善し続けている。それが世界最大の舞台で証明されたのよ」

 イタリアが過去4度(2006年、09~10年、13年)チャンピオンとなっていたのに対し、カナダは1988年のベスト4がこれまでの最高成績だった。両国は昨年の大会ではグループステージで対戦し、カナダが3勝0敗で勝っていた。

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写真◎Getty Images

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