苦闘の末にシナーを倒したアルカラスが大会初優勝に王手「苦しみの中に喜びを見出さなければならない」 [フレンチ・オープン]

写真は試合後に握手を交わすカルロス・アルカラス(スペイン/右)とヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が第2シードのヤニク・シナー(イタリア)との新世代ライバル対決を2-6 6-3 3-6 6-4 6-3で制して大会初優勝に王手をかけた。

 ツアーレベルで4勝4敗と互角でともに次世代のトップランナーである2人の戦いはお互いに一歩も譲らず最終セットに突入し、アルカラスが1-0からブレークしたリードを最後まで守りきって4時間9分で勝利をもぎ取った。

 第3セット2-2の場面でシナーが腕にケイレンを起こしたにもかかわらずアルカラスは付け込むことができなかったが、第4セット後半に本来のレベルを見出し最終的にシナーを振りきった。

「苦しみの中に喜びを見出さなければならない。それがカギだと思う。ここロラン・ギャロスのクレーコートでは尚更だ。長いラリー、4時間の試合、5セット…。戦って苦しまなければならないけど、チームにも言ったように苦しむことも楽しまなければならないんだ」とアルカラスは試合後のオンコートインタビューで語った。

「彼が少し苦しんでいるのがわかったけど、僕も第3セットでケイレンを起こしていた。僕たちは戦わなければならなかった。同じ状況だった昨年のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に対する準決勝で学んだんだ。こういうときは落ち着かなければならない。そのうちケイレンは治まるから、ポイントを短くするようにしながら試合に留まり続けなければならない」

「第3セットは少し奇妙だったけど、第4セットと第5セットでは素晴らしいテニスができたと思う。自分が今日やったことすべてにとても満足している。最後の瞬間までチャンスを待ち、それを掴んだんだ」

 アルカラスは同大会では初となる決勝で、第7シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)を2-6 6-2 6-4 6-2で破って勝ち上がった第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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