シフィオンテクが2回戦以降圧巻の強さで3年連続4度目の優勝「この瞬間が実現可能だと信じる必要があった」 [フレンチ・オープン]

写真は3年連続4度目の優勝を飾ったイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の女子シングルス決勝で、第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が第12シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア)を6-2 6-1で下して3年連続4度目の優勝を飾った。

 第3ゲームで先にサービスダウンを喫した直後にラブゲームでブレークバックに成功したシフィオンテクはそこから10ゲームを連取してパオリーニを圧倒し、最初のサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップをきっちりキープして歓喜の瞬間を迎えた。

 四大大会の決勝で負けなしの5連勝を飾ったシフィオンテクは、ロラン・ギャロスの同種目で1990~92年のモニカ・セレス(アメリカ)と2005~07年のジュスティーヌ・エナン(ベルギー)に続きオープン化以降で3人目となる3連覇を達成した。

「私はこの場所を愛している。毎年ここに戻ってくるのを待ち望んでいるの」とシフィオンテクは表彰式にスピーチで涙ぐみながら言った。

「私は2回戦で脱落しそうだったから、私を応援して支えてくれた皆さんに感謝している。私にはこの瞬間を実現することが可能だと信じる必要があった」

 1月のオーストラリアン・オープンで4回戦に進出するまでグランドスラム大会で2回戦より先に勝ち進んだことがなかったパオリーニは、「ここであなたとプレーするのはテニスでもっとも難しいチャレンジだと思う。でも私はこの試合を本当に楽しんだ。私にとって大切な瞬間だったから、楽しむことは重要だった」と清々しい笑顔で語った。

 オープン化以降でロラン・ギャロスの同種目でイタリア人選手が決勝に進出したのは2010年大会チャンピオンのフランチェスカ・スキアボーネ(イタリア)、12年大会準優勝者のサラ・エラーニ(イタリア)に続きパオリーニが3人目だった。

 3回戦から準々決勝にかけて20ゲームを連取するなど圧倒的な強さで大会終盤を駆け抜けたシフィオンテクだが、元世界ナンバーワンの大坂なおみ(フリー)に対する2回戦では第3セット2-5と崖っぷちまで追い込まれていた。その試合をマッチポイントを凌いだ末に7-6(1) 1-6 7-5で乗り越えたシフィオンテクは、そこから一度も立ち止まることなく突き進んだ。

「この大会は出だしと2回戦がかなり現実離れしていたけど、そのあとは試合ごとにどんどんよくなっていった。周りからの期待がかなり大きかっただけに本当に自分を誇りに思う」とシフィオンテクは試合後の記者会見で語った。

「なおみとの試合では本当に負けそうになったけど、何とかそこを乗り越えたあとは自信を持ってプレーすることができた。止まることなくプレッシャーに押しつぶされなかったことを誇りに思う」

 前哨戦のマドリッドとローマを連続で制して今大会を迎えたシフィオンテクはクレーコートで自己最長のマッチ19連勝を飾り、2年前から続いているロラン・ギャロスでの連勝を「21」に伸ばして今季の欧州クレーコートシーズンを締めくくった。

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写真◎Getty Images

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