国際色豊かな経歴を持つ23歳ルル・スンが1回戦で世界8位ジェン・チンウェンを倒すキャリア最大の勝利 [ウインブルドン]

写真はキャリア最大の勝利を挙げたルル・スン(ニュージーランド)(Getty Images)


 シーズン3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月1~14日/グラスコート)の女子シングルス1回戦で、第8シードのジェン・チンウェン(中国)が世界ランク123位で予選勝者のルル・スン(ニュージーランド)に6-4 2-6 4-6で敗れる番狂わせが起きた。

 ワンブレーク差で第1セットを落としたスンは2-2から4ゲームを連取して第2セットを取り返し、すべてサービスキープで進んだ第3セット5-4から4度目のブレークに成功して1時間57分でキャリア最大の勝利をもぎ取った。

 中国人の母とクロアチア人の父の間にニュージーランドで生まれた23歳のスンは5歳の頃からスイスで育ち、テキサス大学オースティン校に進学してプレーした国際的な経歴を持っている。1月にオークランドでプレーしたときに観客からの愛を感じたスンは、4月から国籍登録をスイスからニュージーランドに変更してプレーしている。

「このような経歴を持つことができて私は幸運だと思う。幼い頃から家族を通して世界を見て、いろいろなことを知ることができた。たくさんの文化を背景に持つと1つの文化に100%ハマることはできない。成長の過程で特定の文化に適合するのが難しかったこともあったけど、今では様々な文化を吸収して私の一部になっているの」とスンは自分自身について話した。

 1月のオーストラリアン・オープンでグランドスラム本戦デビューを果たしたスンは、1回戦でエリザベッタ・コッチャレット(イタリア)に1-6 5-7で敗れていた。ジェンとはジニア時代の2018年11月に一度対決しており、その試合に6-2 6-0で勝ったジェンが大会で優勝した。

「彼女(ジェン)のランキングがあまり気にしていなかった。過去にそうしてうまくいかなかったから。とにかく試合に集中して、相手の弱点を突くことを心掛けていた」とスンは試合を振り返った。

「ジュニアの頃に対戦し、彼女に完敗したことを覚えている。今回逆転して3セットで勝つことができたのは、自分がここ数年で如何に成長したかを証明している」

 スンは次のラウンドで、アリソン・バン ウィトバンク(ベルギー)を6-4 6-3で破って勝ち上がった同じくアメリカのカレッジテニスを経験した予選勝者のユリア・スタロドゥブツェワ(ウクライナ)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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