王者との対戦は「呼吸がうまくできなかった」と添田 [楽天ジャパンオープン]

国内唯一のATPツアー公式戦「楽天ジャパンオープン」(東京都江東区・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/本戦9月30日~10月6日/賞金総額204万6340ドル/ハードコート)の本戦3日目、添田豪(GODAI)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑んだシングルス2回戦は、ジョコビッチが6-3 7-5で勝利した。

 14度目の出場、35歳にして初めて1回戦を突破した添田が2回戦のこの日、世界王者ジョコビッチと対戦した。直前の試合で内山靖崇(北日本物産)がラドゥ・アルボット(モルドバ)を下してベスト8進出を決めていた。添田も続きたい気持ちはあっただろう。だが、相手は別格だった。

「試合前から緊張していた」と添田が言う。それでも出だしの第1ゲームをキープし、第2ゲームも取り逃したもののブレークポイントをつかんだ。第3ゲームは5度のデュースの末にジョコビッチがブレークに成功し、2-1とリードした。

「3ゲーム戦って、かなり足にきて、呼吸もうまくできなかった」と添田。ここまでは互角の戦いにも見えたが、添田が言うには「こっちは上り坂を走っているけど、彼は平坦な道を歩いている感じ」だったと言う。

 力の差は徐々に明確になり、第1セットは6-3でジョコビッチ。第2セットは添田が「少し落ち着いて慣れてきた」こともあり、サービスキープが続く。それでもジョコビッチが4-3からの第8ゲームで図ったようにブレークに成功して5-3とすれば、これで決着がついたと誰もが思ったはずだ。

 だが、添田は3-5で迎えた崖っぷちの第9ゲームでこの日初めてのブレークバックに成功すると、第10ゲームも3つのマッチポイントを凌いで5-5に戻した。地元ファンの応援を背にアグレッシブに仕掛け、攻め急いだジョコビッチのミスを誘った。

 それでもジョコビッチは強かった。5-5からの残り2ゲームで添田は1ポイントも奪えなかった。「あそこでもう少しギアを上げたかった」と振り返ったが、それをさせないのがジョコビッチの強さなのだろう。ジョコビッチは「ストレートで勝ったものの、添田のプレーに苦しめられた」と敗者を労った。

試合後にファンとともに自撮りするジョコビッチ

 半年前は、ATP250の舞台に立つことも、ジョコビッチと戦うことも、とても想像できなかったと添田が言う。「もう少しこのレベルで戦っていきたいと思っているし、トップ100に入れる手応えも感じているので」と続けた。35歳という年齢がのしかかるが、「体力には自信があるので」と笑顔を見せた。

※写真はジョコビッチに敗れて2回戦敗退に終わった添田豪(GODAI)(撮影◎小山真司)

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