膝のケガで苦しんだシャポバロフがトップ10プレーヤー3人を倒した末にキャリア最大のタイトルを獲得「テイラーに対する勝利が自信になった」 [ダラス・オープン]

写真は昨年11月以来のツアー3勝目を挙げたデニス・シャポバロフ(カナダ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ダラス・オープン」(ATP500/アメリカ・テキサス州ダラス/2月3~9日/賞金総額303万5960ドル/室内ハードコート)の男子シングルス決勝で、デニス・シャポバロフ(カナダ)が第2シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)を7-6(5) 6-3で倒してチャンピオンに輝いた。

 25歳のシャポバロフがATPツアーの同種目でタイトルを獲得したのは昨年11月のベオグラード以来でキャリア3度目(準優勝5回)となるが、過去2度はいずれもATP250大会だった。

 すべてサービスキープで進んだ第1セットをタイブレークの末に先取したシャポバロフは第2セットも3-0とリードし、残りのサービスゲームをきっちりキープして1時間40分で歓喜の瞬間を迎えた。

 今大会でのシャポバロフは2回戦で第1シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)を2-6 6-3 7-6(2)で、準決勝ではディフェンディング・チャンピオンで第3シードのトミー・ポール(アメリカ)を7-5 6-3で破っており、3人のトップ10プレーヤーに勝って1週間を締めくくった。

「うれしいことがたくさんある。もちろんこれは僕にとってキャリア最大のタイトルだ。数年前(2022年ウィーン決勝)にダニール・メドベージェフ(ロシア)と対戦したときはチャンスがあったけど、彼は第1セットを落としたあとに素晴らしいプレー(4-6 6-3 6-2で勝利)をした。でも今回は強さを発揮して勝つことができて本当によかった」とシャポバロフは試合後のオンコートインタビューで語った。

「テイラーに対する勝利が大きな自信になった。特に第2セットと第3セットでいいプレーができたからだと思う。あれで自分もふたたびこのレベルの選手たちを倒すことができると確信することができたんだ」

 2022年夏にトップ10入りしていたシャポバロフは膝のケガで翌年の後半を棒に振り、昨年1月に復帰したあと一時世界ランクを140位まで落としていた。

「物凄く大変だった。コートに戻れるか、そもそも復帰できるかさえわからない時期が何度もあった」とシャポバロフは大会前半に明かしていた。

「コートに戻るだけでも大変なのに、僕が元のレベルに戻るために皆が多くの努力と犠牲を払ってくれた。自分が今このようにプレーできていることが信じられない。自分のプレーができるようになりつつあるという手応えを感じることができて本当にうれしいよ」

 続いて行われたダブルス決勝では予選から勝ち上がってきたクリスチャン・ハリソン/エバン・キング(ともにアメリカ)がアリエル・ベアル(ウルグアイ)/ロバート・ギャロウェイ(アメリカ)に7-6(4) 7-6(4)で競り勝ち、ともにツアー初優勝を飾った。


男子ダブルス優勝のクリスチャン・ハリソン(アメリカ/右)とエバン・キング(アメリカ)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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