ジョコビッチが不適切な言動で警告「僕は警告を受けるに値した」 [イタリア国際]

 ジョコビッチの振る舞いは、またも彼のパフォーマンスに影を落とした。その試合で彼は第1セット4-5からルードのサービスゲームとなった際に2本のセットポイントを凌がねばならず、そのうちひとつは繊細なバックハンドのドロップショットによるウィナーだった。ブレークバックに成功したジョコビッチは次のゲームで5本のサービスエースを決め、6-5とリードを奪った。

 ATPマスターズ1000の大会で準決勝に至った最初のノルウェー人となった21歳のルードは、ラファエル・ナダル(スペイン)のテニスアカデミーが輩出した選手だ。彼は非常に粘り強いプレーを見せ、『この日のベストショット』とも言えるプレーを披露した。それはロブを追って猛ダッシュで戻った際に飛びつきながらの肩越しに放ったウィナーで、これには対戦相手のジョコビッチも親指を立てて称賛した。

「彼は多くのスピンを使い、クレーコートでのいいプレーパターンを持っているね」とジョコビッチとルードを評価した。「今後は大きな大会で、彼を目にする機会が増えると思うよ。このサーフェスでは特にね。彼のテニスはクレーコートに向いているよ」。

BNLイタリア国際2020|PHOTOアルバム

 この結果でジョコビッチは、今年の戦績を30勝1敗とした。彼の唯一の黒星は、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)とのUSオープン4回戦で誤って線審の喉にボールをぶつけたことで失格負けとなったときだけだ。つまり今季の彼は、プレー面では負けなしということになる。

 ローマで5度目の優勝を目指すジョコビッチは、同大会10度目の決勝でシュワルツマンと対戦する。シュワルツマンは3時間15分を要した大熱戦の末、第12シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)に6-4 5-7 7-6(4)で競り勝った。

 マスターズで初の決勝をプレーすることになるシュワルツマンは、ローマで9度の優勝歴を誇るナダルを金曜日の準々決勝で倒していた。両者の過去の対戦成績はジョコビッチの4戦全勝だが、もしシュワルツマンが勝てば彼はキャリア初のトップ10入りを果たすことになる。

「そのことが試合中ずっと僕の心の中にあったよ」とシュワルツマンは明かした。「だから僕は、最後まで戦い続けたんだ」。(APライター◎アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

※写真は主審の判定に抗議するノバク・ジョコビッチ(セルビア/左)
ROME, ITALY - SEPTEMBER 20: Novak Djokovic of Serbia inspects a line call with the umpire in his semi-final match against Casper Ruud of Norway during day seven of the Internazionali BNL d'Italia at Foro Italico on September 20, 2020 in Rome, Italy. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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