2025-09-17

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「世界基準の環境で将来性あるテニスを」ーノアTSテニスアカデミー東大阪校が開校ー

2025年8月、大阪府東大阪市に開校したUSオープンと同サーフェスの6面のコートを誇る『ノアTSテニスアカデミー東大阪校』


 全国35校のテニススクールを運営するノアインドアステージは、2016年からジュニア育成に取り組み、これまで全国に8校のジュニアアカデミーを展開してきた。そして2025年8月、9校目となる『ノアTSテニスアカデミー東大阪校』が開校。そこへコーチとして招かれたのが、上杉海斗や今村昌倫ら全日本チャンピオンのジュニア時代も長年指導した実績を持つ重家孝(しげいえ・たかし)コーチだ。レッスンにお邪魔してその指導方針や同校の特色などについてお話をうかがった。なお、コース・料金など詳細は同校の公式ホームページ にて。


 ノアTSテニスアカデミー東大阪校




現在54歳の重家孝コーチは、清風高校、近畿大学と名門でプレー。将来的にテニスコーチになりたいという志を持ちつつも、卒業後5年間は業界最大手の老舗クリーニング会社で営業職を経験。30歳から本格的にコーチの道へ進んだ


テニス以前に人間性を重視

ーー重家コーチは長年、ほかのテニスクラブでジュニア指導をされてきましたが、この新しい東大阪校に来られた経緯を教えてください。

「僕は『コ・ス・パ三国ヶ丘』で18年コーチをし、2018年に自分でエボリューションというジュニアチームを立ち上げマリンテニスパーク・北村で活動していました。ノアの大西(雅之)社長とお会いしたのはその頃です。実はノアの社員の中に僕の教え子がたくさんいるんです。支配人の中にもいますし、以前に実業団女子の監督をしていた高梨(惇)もジュニアの頃から教えていました。また、小学生の頃から教えていた上杉(海斗)や望月(勇希)、今村(昌倫)などはノア・チャレンジャーに出場していることもあり、いろいろな筋から僕のことが大西社長の耳にも入ったようです。それで驚かれて、指導方針に興味を持っていただいたというのがきっかけです」

ーー具体的に大西社長はどういった指導方針に興味を持たれたのでしょう?

「大まかに言うと、テニスを強くする以前に人間性を育てるというところだと思います。社長が考える社員教育に大切なことと通じるものがあるのだと。礼儀やマナーはもちろんですが、目標に向かって努力するとか、他人に迷惑をかけないとか、人として大切なことを、テニスを通して学ぶことは大切ですよね。僕は大学を卒業してからしばらくサラリーマンをしていたのですが、それは、テニスだけでなく別の視点で一度社会を見ておく必要があると思ったからです。もともと教えることは好きでしたが、5年間の経験はその後のジュニア指導や親御さんたちとのコミュニケーションにも影響しています。大西社長と食事をしたときにいろいろとお話をして、ノアで新しくつくるアカデミーでやってもらえないかと言っていただきました」

6面のコートはUSオープンと同サーフェス

ーー過去に指導したジュニアの中には、インターハイやインカレのチャンピオンになった選手が何人もいますが、テニスの指導に関してどういったことを重視していますか?

「目先の勝ちよりも、失敗してもいいからアグレッシブに打っていくテニスを子供のうちに身につけさせたい。とにかくボールをコートに入れれば試合には勝てるかもしれませんが、いずれ上のレベルでやっていくなら、小手先のテニスでは超えられない壁にぶつかります。そのときにテニスを変えようと思っても簡単に変えられるものではない。何より、思い切り打つほうが楽しいに決まっているので、その楽しさを覚えてほしいですね」

ーーこの東大阪校にはデベロップメントクラスとエリートクラスがあり、プライベートレッスンも行うようですが、それぞれに入会の条件などがありますか?

「デベロップメントは小学生中心、エリートは主に小中高生ということ以外には特にありません。ある程度ラリーができれば、あとは、やる気だけです。僕はもともと強い子を預かるよりも、まだ何も実績のない子を育てたり、才能を開かせることに興味があるので(笑)」

ーーナイター設備も整った屋外ハードコートが6面という、すばらしい環境ですね。

「このサーフェスは今のUSオープンでも使われている『レイコールド』で、スピードは遅いです。遅いコートが世界の主流ですが、日本のハードコートはだいたい速い。だから練習に来るプロの選手たちも喜んでいますね。子供たちにとっても勉強になるので、彼らには積極的に使ってもらいたいと思っています」

ーーそのほかのアピールポイントを教えてください。

「ほかのジュニアの施設は駅から遠いのですが、ここは歩いて2分という近さです。あとは、週3回以上のエリートコースなら誰でも、レッスン時間以外でも空いているコートを自由に使用できます。ただ、マナーが悪いと使えなくなるということだけ覚えておいてください(笑)」



大阪府の強豪・興国高校3年の櫻井充輝(さくらい・みつき)は長く苦しんできた手首のケガも完治し、「まずはインカレの本戦」と大学テニス生活に期待を膨らませる


「コートは新しいし、広々としていて気持ちいい。ここを自由に使えるのは最高です」と櫻井。レッスン以外に自主練で毎日2時間はこのコートを使っているという
 


「重家コーチはやさしくて、練習に来るのが楽しい」と話す13歳の角間葉名(かどま・はな)。目下の目標は大阪ジュニアサテライトでの優勝だ


得意なショットはフォアハンド。「上杉海斗さんとかフォアがすごくて、私もあんなふうに打ちたいと思って練習しています」と角間。プロの練習を間近で見ることも刺激になる





デベロップメントクラスは小学生以下の年代。この日は生徒2人だったが、生き生きとボールを打ち込む姿が印象的だった


「最近の子供たちはプロの試合を動画でよく見ているので、しっかりとイメージができている」と重家コーチ。フォームを矯正するような指導は見られない


自主練習をしていたエリートクラスの高校生たちが、デベロップメントクラスでアシスタントとして重家コーチをサポートする


ジュニアたちと他愛もない話をするのが好きだという重家コーチ。中高生のエリートクラスは18時から21時まで。週3回コースと週6回コースがある


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