ブロックスの全勝優勝を阻止したティエンがトップシードを守って第8代王者に「1年間待ち望んでいた」 [Next Gen ATPファイナルズ]

写真は第8代チャンピオンに輝いたラーナー・ティエン(アメリカ/左)と準優勝のアレクサンダー・ブロックス(ベルギー)(Getty Images)


 男子20歳以下のトップ8対決「Next Gen ATPファイナルズ」(ネクストジェンATPファイナルズ/サウジアラビア・マッカ州ジッダ/12月17~21日/賞金総額210万1250ドル/室内ハードコート)の大会最終日は決勝トーナメントの決勝が行われ、第1シードのラーナー・ティエン(アメリカ)が第2シードのアレクサンダー・ブロックス(ベルギー)を4-3(4) 4-2 4-1で退け第8代チャンピオンに輝いた。

 2017年に創設されたこの大会は、世界トップ8によるシーズン末のエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/11月9~16日/室内ハードコート)の若手版となる。

 今大会は出場権を争うレースランキング(Race to Jeddah)の上位8人が2つのグループに分かれてラウンドロビン(総当たり戦)を行い、上位2名ずつが決勝トーナメントに進出する形式となっている。試合は4ゲーム先取の5セットマッチやノーアドバンテージなど、大会独自のルールが採用されている。

 自分のサービスゲームをすべてキープしたティエンはタイブレークの末に第1セットを先取し、続く2セットで一度ずつブレークに成功して59分で快勝した。

 ふたりは2023年にジュニアグランドスラムの舞台で2度対戦して星を分け合っており、1月の全豪ジュニア決勝でブロックスが6-1 2-6 7-6(11-9)で競り勝ったあと6月の全仏ジュニア3回戦では第1セット終了後に相手が棄権したためティエンが雪辱していた。

 11月のメスでツアー初タイトルを獲得しており出場選手中唯一のトップ100プレーヤー(28位)だったティエンは昨年の大会でも決勝に進出したが、ジョアン・フォンセカ(ブラジル)に4-2 3-4(8) 0-4 2-4で敗れていた。

 同大会でトップシードの選手が優勝したのは、2018年のステファノス・チチパス(ギリシャ)と21年のカルロス・アルカラス(スペイン)に続いてティエンが3人目となる。

 ラウンドロビン第1戦で第7シードのラファエル・ホダル(スペイン)に4-1 3-4(3) 4-1 2-4 3-4(4)で敗れたティエンは続く2試合に勝ってブルー・グループを2勝1敗の首位で勝ち上がり、準決勝では第6シードのニシェッシュ・バサバレディ(アメリカ)との同胞対決を4-2 4-1 4-3(3)で制して2年連続となる決勝進出を決めていた。

「錚々たる顔ぶれが並ぶ優勝者のリストに自分の名前を加えることができるなんて凄くクールだ。この大会で優勝した選手は皆、その後も素晴らしい活躍をしていると思う。だからこそ彼らと肩を並べることは大きな意味がある」とティエンは語った。

「このトロフィーを掲げるのを1年間待ち望んでいた。特に昨年はあと一歩のところで逃していたから本当にうれしい」

 今週プレーした5試合で50本のサービスエースを含む125本のウィナーを決めて決勝まで勝ち進んだブロックスは、「素晴らしい大会だったし、今日は負けているときでさえ楽しむことができた」と大会を振り返った。

「いい1週間だったけど、来週からはトレーニングに戻って新シーズンに向けて準備を整えるよ」

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写真◎Getty Images

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