バーティがパンデミックを理由にロラン・ギャロスでのタイトル防衛を断念
アシュリー・バーティ(オーストラリア)が女子テニス世界ランク1位のステイタスよりも自分の健康を優勢し、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中で行なわれる2つ目のグランドスラム大会であるフレンチ・オープンでタイトル防衛に挑まないという道を選んだ。
ニューヨークで無観客開催となったUSオープンへの出場を取り消したあと、バーティはCOVID-19に関する懸念を理由にローマとフレンチ・オープンを含むクレーコート大会のために渡欧しないという決断を下した。彼女はもう、2021年まで公式戦でプレーしないかもしれないと仄めかした。
ロラン・ギャロスは前年にグランドスラム初タイトルを獲得した場所だけに、これは特に厳しく辛い決断だったと24歳のバーティは明かした。
「昨年のフレンチ・オープンは私のキャリアでもっとも重要な大会だったため、これは軽い気持ちで下せる決断ではありませんでした」とバーティは火曜日に声明文の中で述べた。「大会成功のため、プレーヤーたちとフランステニス連盟(FFT)の幸運を祈っています」。
この声明文は、フレンチ・オープンの主催者がフランス国内で新規感染者が増えているにも関わらず大会を観客ありで行うと発表した数時間後に出された。
バーティは大会欠場の主な理由として、新型コロナに関わる健康リスクの可能性に加えて練習を中断せざるをえなかったことを挙げた。
最近になってパンデミックのためにオーストラリア国内で州の境界が閉じられてしまったため、彼女はコーチのクレイグ・ティザー氏と一緒に練習することができないでいたのだ。バーティはパンデミックの間にプロスポーツの拠点となっていたクイーンズランド州に住んでおり、ティザー氏は他の州に暮らしている。
オーストラリアの一部は第2波のためにロックダウン中で、国内の死亡者数は770人に増加した。ジョンズ・ホプキンズ大学のレポートによれば、COVID-19はアメリカで約19万人の命を奪っており、フランスでの犠牲者は3万人に至っている。世界全土では2700万人が感染し、死者数は89万人を超えた。
USオープンに参加したプレーヤーたちは厳格に管理されたバイオセキュリティの「バブル」と名付けられた安全地帯でプレーや生活をしており、フランスでも頻繁なウイルス検査を含めた同様の厳格な規制が予想されている。
世界2位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)と2019年優勝者ビアンカ・アンドレスク(カナダ)は、バーティとともにUSオープン出場を取り消したトッププレーヤーの一部だった。男子ではディフェンディング・チャンピオンのラファエル・ナダル(スペイン)が渡航への懸念を理由に、ロジャー・フェデラー(スイス)は故障のために欠場を決めていた。
ナダルとハレプはともに、ロックダウンの最中だった5月から9月に延期されたフレンチ・オープンに戻ってくると見られている。
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