ナダルがチチパスに前週の雪辱、決勝はジョコビッチとの頂上決戦に [BNLイタリア国際]
ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月12~19日/賞金総額579万1280ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)が第8シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-3 6-4で下し、今季のクレーコート大会で初の決勝進出を果たした。
3大会連続で準決勝負けを喫していたナダルだが、この日の彼はよりかつてのナダルらしく見えた。
これは、先週のマドリッド準決勝でフルセットの戦いの末にチチパスに敗れていたナダルにとって、ある種のリベンジだった。この勝利はまた、来週末から始まるフレンチ・オープンで記録更新となる12度目のタイトルを目指す上で、ナダルの自信を回復させるものとなるはずだ。
「重要なことは、僕のプレーがよくなっているということだ。よりよいプレーをすれば準決勝に勝ち、決勝に進むチャンスを手にすることになるだろうことはわかっている」とナダルは話していた。
「もしいいプレーをしていなければ、世界最高峰のプレーヤーたちを倒すのはずっと難しくなる…。僕にはまだ、向上し続けるための余地がある。でも僕は、そこに至るために正しいステップを踏んでいこうとしているところなんだ」
日曜日にナダルは、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と、そのライバル関係を再開させることになる。第1シードのジョコビッチはこの日の準決勝でディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)からの非常に多くのドロップショットに直面することになったが、最終的に6-3 6-7(2) 6-3で勝利をつかんだ。
ジョコビッチは準々決勝で第7シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)を倒すのに、やはりフルセットを必要としていた。つまり彼はここ2日間で、5時間半以上をコート上で費やしたことになる。
この決勝はジョコビッチとナダルの間での54度目の対決に当たり、通算成績ではジョコビッチが28勝25敗でわずかにリードしている。
ふたりはローマで対戦した4度の決勝で星を分け合っている。これに先立つふたりの最後の対戦は1月のオーストラリアン・オープン決勝でのことで、そのときにはジョコビッチがストレートで勝っていた。
「彼はすべての時代を通しての、僕の最大のライバルだ」とジョコビッチは語った。
「彼とプレーすることになるたびに、それはスリルだ。究極のチャレンジなんだ」
ナダルは今、ローマで最多記録更新の9度目の優勝を、ジョコビッチはフォロ・イタリコでの5度目のタイトルを目指している。
今シーズンのナダルは2004年に檜舞台に躍り出て以来、もっとも長いタイトルなしの時期の真っただ中にいる。彼が最後に獲ったトロフィは、昨年8月のトロントだった。
観客たちはチチパスの名を大声で叫んで彼を励まそうとしたが、彼は第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)が脚の故障で棄権したため前日にプレーしていなかったにも関わらず、長いラリーでナダルについていくことができなかった。
ここローマのコンディションは、高地であるマドリッドよりずっと遅い。そのことがナダルにとって有利に働き、一方のチチパスにとっては持ち前の攻撃的プレーをするのが難しくなった。
「今日と似たようなショットを、僕は先週にもプレーしたんだ」とチチパスは試合後にコメントした。
「今日はそれらのショットが非常に遅く感じられ、僕がネットにアプローチしたときに、彼はパスで抜くための十分な時間を手にすることになった。コートのスピードが違うんだ」
第1セットの半ばで走りながらライン上に強烈なフォアハンドのウィナー決めたナダルは、満員のセンターコートの観客から大きなどよめきを引き出した。ナダルは双方のセットで序盤にチチパスのサービスゲームをブレークし、試合を通して主導権を渡さなかった。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
ROME, ITALY - MAY 18: Novak Djokovic of Serbia celebrates against Diego Schwartzman of Argentina in their Men's singles semi-final match during Day seven of the International BNL d'Italia at Foro Italico on May 18, 2019 in Rome, Italy. (Photo by Paolo Bruno/Getty Images)
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