ジョコビッチがチチパスを倒し、ナダルに並ぶ33回目のマスターズ制覇 [ムトゥア・マドリッド・オープン]
ATPツアー公式戦の「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000/スペイン・マドリッド/5月5~12日/賞金総額727万9270ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-3 6-4で退け、3年ぶり3度目の優勝を遂げた。
ジョコビッチはマドリッドで、最多記録に並ぶ33度目のマスターズ制覇以上ものを祝った。彼は大きな自信をクレーシーズンの残りに持ち込みながら、自分のテニスに関するかなりよい感触を手にマドリッドをあとにしたのである。
この結果でジョコビッチは、ATPマスターズ1000の大会でもっとも成功をおさめているラファエル・ナダル(スペイン)と並び、このリストで3位につけているロジャー・フェデラー(スイス)との差を5タイトルに広げた。
これはまたジョコビッチにとって、オーストラリアン・オープンに続く今季2つ目のタイトルだった。
「この大会での勝利は、僕の自信のレベルのために非常に重要なものだったと感じている。というのもオーストラリアン・オープンのあと、僕は自分のベストのレベルでプレーしていなかった。インディアンウェルズ、マイアミ、モンテカルロのコートで、適切なテニスと一貫性を見つけていなかったからだ」とジョコビッチはコメントした。
「ローマ、そしてもちろんロラン・ギャロスに先立ち、僕に大きな自信を与えてくれるものだから、シーズンのこの時期の僕にとって非常に重要なものだった。僕はロラン・ギャロスで、ベストのプレーをしたいと願っている」
クレーコートでの手応えをつかんだジョコビッチは、6月にフレンチ・オープンで2度目のタイトルを目指すことになる。彼は今、マドリッドで2011年と16年に続く3度目のタイトルを勝ち獲った。
「これらは最高の大会、いうまでもなくグランドスラム大会と並び、我々のスポーツの、ATPの最大の大会だ。これは手にできる中で、もっとも重要なタイトルのひとつだ」とジョコビッチは語った。
試合の出だしから、ジョコビッチは20歳のチチパスに対して試合のコントロールを握っていた。チチパスは準決勝でナダルを倒し、今季3度優勝した最初のプレーヤーになることを目指していた。
第1セットの出だしと第2セット後半にチチパスのサービスゲームをブレークしたジョコビッチは、問題なく試合を終わらせた。彼は今大会でセットを落とすことなく、クレーコートで14度目の優勝、全体では74勝目となるタイトルを獲得した。
マッチ27勝と2019年にツアーでもっとも多くの勝ち星を上げているチチパスは、ナダルに対して見せた激しさやアグレッシブさを欠いており、ジョコビッチに圧倒されてしまった。彼は2人の間の初めての対戦だった昨年のトロントで、ジョコビッチを倒していた。
「彼は勝利に値した。彼は信じられないようなプレーをし、僕はそれに対してほとんどどうすることもできなかった」とチチパスは振り返った。
「肉体的に、僕はいいレベルではなかった。気持ちはあったが、脚がついていかなかった。脚だけでなく、体のいたるところに疲労と痛みを感じていた。僕は昨夜、非常にタフな試合を戦って疲労しており、彼はそこに付け込んできた。僕には、解決策がなかった」
オーストラリアン・オープン優勝のあとに調子を落とした31歳のジョコビッチは、メルボルン以降ではクレーコートシーズンの出だしのモンテカルロでの準々決勝進出がもっともいい成績という状態で今大会に臨んでいた。彼は非常に調子のよかった第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)に対する勝利によって自信を深め、決勝に至っていた。
この月曜日にキャリア最高の世界ランク7位に浮上するチチパスは、今季マルセイユとエストリルで優勝し、ドバイでは決勝でフェデラーに敗れ準優勝していた。彼はオーストラリアン・オープンでグランドスラム大会では自己最高に当たる準決勝に進出し、そこでナダルに敗れていた。やはりナダルに敗れたトロント決勝が、彼にとって初めてのマスターズ決勝だった。
ダブルスでは、ジャン ジュリアン・ロジェ(オランダ)/オリア・テカウ(ルーマニア)がディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)/ティームを6-2 6-3で下し、彼らにとって2016年に続き2度目となるマドリッドのタイトルを獲得した。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
MADRID, SPAIN - MAY 12: Novak Djokovic of Serbia celebrates with the winners trophy after defeating Stefanos Tsitsipas of Greece in the final during day nine of the Mutua Madrid Open at La Caja Magica on May 12, 2019 in Madrid, Spain. (Photo by Julian Finney/Getty Images)
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ