「楽しんだよ」とフェデラー、クレーコート初戦に勝利 [ムトゥア・マドリッド・オープン]

スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000/5月5~12日/賞金総額727万9270ユーロ/クレーコート)の男子ダブルス2回戦で、 第4シードのロジャー・フェデラー(スイス)がリシャール・ガスケ(フランス)を6-2 6-3で下し、3回戦に駒を進めた。

 フェデラーはここ2年、クレーコートシーズンをスキップしていたことからくる“錆び付き”はまったく見せなかった。彼はクレー帰還にあたり、かつて同様に心地よさげに見えた。

 2016年以来のクレーコートでの試合に勝つのに、フェデラーは1時間も必要としなかった。

「クレーに戻ってきて、いい感じを覚えている」とフェデラーは振り返った。

「楽しんだよ。サイドに振られ、スライドしたりするラリーのいくつかをね。ハードコートやグラスコートに比べ、クレーでは違ったやり方でプレーすることができる」

 37歳のフェデラーは過去2年、シーズンの残りをいい体調で送るためにクレーコートシーズンを完全にスキップしてきた。しかし今年、彼は2015年以来のフレンチ・オープンをプレーするために準備している。

 今シーズンのフェデラーは、ハードコートのドバイとマイアミの2つのタイトルを獲得。彼はここマドリッドでは3度優勝した経験を持ち、最後のタイトルは2012年となっている。

 センターコートで行われたこの日の試合で、フェデラーは手にした3つのブレークポイントのすべてをものにし、世界ランク39位のガスケに一度もブレークポイントを与えなかった。

 ガスケは今年の初めに故障に苦しめられ、復帰してから初の大会をプレーしているところだった。

「リシャールは昨日の試合で、どこかを少し痛めていたのかもしれない。とにかく、故障のため何ヵ月もツアーから離れたあとに帰ってきた彼を目にできたのはよいことだ」とフェデラーはコメントした。

「ここマドリッドに戻ってきた僕らにとって、これは特別な試合だった」

 より早い時間帯の試合では、世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が予選勝者のテイラー・フリッツ(アメリカ)を6-4 6-2で破って大会をスタートさせた。彼は第1セットでフリッツのサービスを1回、第2セットでは2回ブレークし、相手には1回しかブレークチャンスを許さなかった。

 この試合で7本のサービスエースを決めたジョコビッチは、第2セットの自分のサービスゲームで2ポイントしか落とさなかった。

「今日の彼はベストの調子ではなかったと思う。でも、僕にとっては、なかなか堅固な、いい初戦だった」とジョコビッチは試合を振り返った。

 ジョコビッチは今年2つ目、マドリッドでは3つ目となるタイトルを目指している。彼は今シーズンをオーストラリアン・オープン優勝で始めていた。

 第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)と予選勝者のライリー・オペルカ(アメリカ)の試合は、ティームから6-7(2) 6-3 1-0の時点でオペルカが途中棄権。また、第9シードのマリン・チリッチ(クロアチア)はヤン レナード・ストルフ(ドイツ)を4-6 6-3 6-4で破り、それぞれ3回戦に進んだ。

 このマドリッドを最後に引退を予定している37歳のダビド・フェレール(スペイン)はワイルドカード(主催者推薦枠)で出場し、1回戦でロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)に6-4 4-6 6-4で競り勝ってそのキャリアを延長させた。彼は次の2回戦で、前年度覇者で第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と対戦する。

「僕は家族といっしょにいたい。そしてこのセンターコートでプレーする時間を、可能な限り楽しむよう努めたい」とフェレールはコメントした。

「明日、僕はもうひとつのチャンスを手にすることになった。コートに出て行って、そこで経験するだろうすべての感覚、感情を楽しむようにするつもりだ」

 一方、スタン・ワウリンカ(スイス)はピエール ユーグ・エルベール(フランス)を6-2 6-3で下し、マドリッドでの3連敗に終止符を打った。

「気分はいいよ。素晴らしい試合だった」とワウリンカは言った。

「練習コートではいいプレーをし、感触も本当によかった。だから今日、いいスタートを切ることは非常に重要だったんだ。この初戦に満足しているよ」

 ブラジル・オープン(ATP250)優勝者のギド・ペラ(アルゼンチン)は第12シードのダニール・メドベデフ(ロシア)を6-2 1-6 6-3で倒す番狂わせに成功。モンテカルロ・マスターズ(ATP1000)優勝者で第10シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)は、カイル・エドマンド(イギリス)を6-4 6-3で下して2回戦に進んだ。

 そのほかの1回戦では、第13シードのボルナ・チョリッチ(クロアチア)がルカ・プイユ(フランス)に3-6 5-7、第16シードのマルコ・チェッキナート(イタリア)はディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)に0-6 6-4 1-6で敗れた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はロジャー・フェデラー(スイス)
MADRID, SPAIN - MAY 07: Roger Federer of Switzerland walks off the court after defeating Richard Gasquet of France during day four of the Mutua Madrid Open at La Caja Magica on May 07, 2019 in Madrid, Spain. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles