女子団体は相生学院が史上5校目の3連覇達成 [2019高校センバツ]

「第41回全国選抜高校テニス大会」(3月20~26日/団体戦:博多の森テニス競技場、個人戦:春日公園テニスコート、博多の森テニス競技場)の競技5日目の25日(月)、女子団体の決勝が3セットマッチで行われ、相生学院(兵庫)が沖縄尚学(沖縄)を3勝1敗で下して大会3連覇を達成した。

 決勝はS1、D1、S2の3面同時進行。先行したのは相生学院だった。初戦の2回戦からS1で全勝を誇る松下菜々が平林夏帆を6-3 6-0、S2の木本海夢夏は松本祐華に6-4 6-2とストレート勝ち。早くも日本一に王手をかけた。

S2で2勝目を挙げた1年生の木本海夢夏 写真◎BBM

 だが、死闘となったのがD1対決。第1セットは沖縄尚学の髙岡鈴蘭/藤永笑子、第2セットは負けじと相生学院の齋藤瑠奈/馬渕麻実が奪い返し、勝負は最終セットに突入。拮抗した展開は長らく続き、タイブレークへともつれ込む。

 その間にもD2対決は沖縄尚学の石川さくら/長濱帆伽が角田唯/穴田琴音をストレートで下し、S3対決も山本未来が渡邉優夢から第1セットを先取。戦況は徐々に沖縄尚学のペースに傾き始めていた。

沖縄尚学のD1髙岡鈴蘭/藤永笑子 写真◎上野弘明

 そこで4時間近くにおよぶD1対決が決着する。最終セットのタイブレークを制したのは相生学院ペアだった。「D2もS3もリードされていて“ここで負けちゃダメだ”と思った」と馬渕が語れば、「最後まで諦めないでラケットを振った」と齊藤。タイブレークで迎えた6度目のチャンピオンシップ・ポイント、28ポイント目でミニブレークに成功。その瞬間、ついに相生学院の日本一が決まった。

死闘を制して涙を流す相生学院の馬渕麻実/齋藤瑠奈 写真◎BBM

 相生学院は男子が先に日本一を決め、3連覇と2年ぶり2度目のアベックVを達成。「初優勝のような感覚。すごくうれしいです」と丸山幸弘監督も笑みがこぼれ、主将の角田は「3連覇できてうれしいし、こういう経験ができてよかった」と涙を拭った。

 3連覇以上を達成したのは過去に4校。園田学園(兵庫/81~88年)、富士見丘(東京/94~96年)、四天王寺(大阪/97~2000)、長尾谷(大阪/06~08年)に次ぐ快挙。相生学院が高校センバツに新たな歴史を刻んだ。

 春夏通じて初の団体日本一にあと一歩だった沖縄尚学。決勝はあと数ポイントの差で景色が変わっていたかもしれないが、「よくここまで来たなという気持ちのほうが大きい」と平良和己監督。D1に出場した藤永は「リードしたときに弱気になってしまった」と肩を落とすも、髙岡は「自分たちも強気のプレーができたが、それを上回ったのが相手だった」と相生学院ペアを称えた。

接戦の末に敗れた沖縄尚学メンバー 写真◎上野弘明

 競技6日目/最終日の26日(火)は博多の森テニス競技場で男女個人の準決勝、決勝が3セットマッチで行われる。試合開始時間は9時30分の予定。

編集部◎中野恵太 写真◎上野弘明

※トップ写真は、見事にセンバツ3連覇を果たした相生学院メンバー

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