インディアンウェルズ優勝のティーム、フェデラーに対しハード、クレー、芝と3種のコートで勝利
アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズで開催された「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/3月7~17日/賞金総額903万5428ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第7シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が第4シードのロジャー・フェデラー(スイス)を3-6 6-3 7-5で倒し、フェデラーの大会6度目の優勝を阻止した上で自身のマスターズ初優勝を決めた。それはキャリア通算12度目の優勝でもある。
この試合のフェデラーは、“伝説的選手”として彼らしいプレーをした。そのフェデラーをネットの向こう側に見ながら、ティームは適応するのに1セットを必要とした。
「起こったことが現実ではないように感じられる」とティームはコメントした。「彼はこうも伝説的なプレーヤーなのだから」。
ティームは第3セットで3-4、そして4-5と劣勢に立たされたが、そこからフォアハンドのウィナーでフェデラーのサービスをブレークし、6-5とリードした。そして、自らのサービスをキープすることで、2時間あまりがかかったこの試合を終わらせた。
最後はフェデラーがフォアハンドをネットにかけるという、フェデラー自身のミスで終止符が打たれた。
37歳のフェデラーは今大会で3年連続で決勝に進出していたが、2年連続で敗れて準優勝に終わった。昨年の決勝では第3セットのタイブレークの末、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)に敗れていた。
また、ごく最近のフェデラーは、ドバイでキャリア100勝目となるタイトルを獲得したところだった。
一方、25歳のティームは、これに先立つ2度のマスターズ決勝で敗れていた。
だが、今大会のティームは、大会を通してそうだったようにサービスが非常に効果的で、フェデラーを倒す大きな武器となった。
ティームは大会を通し、61あったサービスゲームのうち4ゲームでしかブレークを許していない。彼は第13シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)に対する準決勝では、一度もサービスを落とさず、試合を通して相手に一度しかブレークポイントを許さなかった。
フェデラーとティームは、これに先立つ4対戦で星を分け合っていたが、フェデラーは過去に2度あったハードコートの対戦の双方でストレート勝ちしていた。しかし今回ティームがハードコートでフェデラーを攻略。これで、ハード、クレー、芝と3種のサーフェスでフェデラーを倒して3勝2敗と勝ち越すことに成功した。
フェデラーは、第1セットを36分でスムースに駆け抜けた。彼はこの9度目の決勝進出への過程で2度目となるサービスブレークを許したものの、次のゲームですぐにブレークバックし、サービスをキープしてセットを取った。
「第1セットでの彼のプレーぶりときたら、非現実的だった」とティームは言った。「僕はそれに慣れなければならなかった」。
ティームは第2セット唯一のブレークを、第4ゲームで果たし、3-1とリードを奪った。フェデラーはこのセットで、さらに2ゲームを取ることができたに過ぎなかった。
第3セットでは双方の選手が、サービスをキープする形で進んだが、それからティームが唯一のブレークを果たした。フェデラーは連続してドロップショットを試みたが、ティームは追いついてフォアハンドクロスのウィナーを放ち、それからまたフォアのウィナーを決めて6-5とリードした。
「彼は、ボールに追いついたときは非常によくやっていた。落ち着きを保ち、しっかりとショットを打っていた」とフェデラーは振り返った。フェデラーは、ティームのサービスからだった最終ゲームで、1ポイントしか取ることができなかった。
フェデラーは準決勝の前に、長年のライバルであるラファエル・ナダル(スペイン)が膝の痛みを理由に棄権したため、不戦勝で決勝に勝ち上がった。ティームも、アキレス腱の故障によりガエル・モンフィス(フランス)が棄権したため、準決勝に至る際に不戦勝の恩恵を得ていた。
今大会の男子シングルス優勝者のティームと、女子シングルス覇者で18歳のビアンカ・アンドレスク(カナダ)は、それぞれ130万ドルの賞金を獲得した。(C)AP(テニスマガジン)
※トップ写真はドミニク・ティーム(オーストリア)
INDIAN WELLS, CA - MARCH 17: Dominic (AUT) in action during his victory over Roger Federer (SUI) in the men's singles final on March 17, 2019, during the BNP Paribas Open at the Indian Wells Tennis Garden in Indian Wells, CA. (Photo by Cynthia Lum/Icon Sportswire via Getty Images)
Pick up
-
2024-12-12
サービス第二弾!テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)12月25日(水) 書籍&電子書籍同時発売
テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)20
-
2024-12-12
テニスマガジン今後の予定(部活および新刊情報)
CHECK1テニスマガジンONLINEテニス界の最新情報を毎
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Pick up
-
2024-12-12
サービス第二弾!テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)12月25日(水) 書籍&電子書籍同時発売
テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)20
-
2024-12-12
テニスマガジン今後の予定(部活および新刊情報)
CHECK1テニスマガジンONLINEテニス界の最新情報を毎
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『