ティームがラオニッチを倒し、フェデラーの待つ決勝へ [BNPパリバ・オープン]

ATPツアー公式戦の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/3月7~17日/賞金総額903万5428ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第7シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が第13シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)に7-6(3) 6-7(3) 6-4でで競り勝ち、ロジャー・フェデラー(スイス)の待つ決勝に駒を進めた。
それに先立ち、準決勝で第4シードのフェデラーと対戦予定だった第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)は、膝の故障で棄権していた。
暗い表情のナダルは、インディアンウェルズ・テニスガーデンでコートに出ていく予定時間の数時間前に棄権を発表した。
「今朝ウォームアップを行ったときに、僕の膝は必要とされるレベルで戦うに十分な状態ではないと感じた」とナダルはコメントした。
フェデラーは、ナダルと同じ時間に別のコートでウォームアップをしており、試合は行われるものと考えていた。しかしナダルは間もなく、何が起こるかをテキストメッセージでフェデラーに伝えた。
「すごくがっかりだよ」とフェデラーはカーキ色の半ズボンにグレーのカーディガンを身に着けた姿でコートに現れ、ファンたちに言葉を投げた。
「観客たちからの期待があることはわかっている。我々プレーヤーもまた、試合を楽しみにしていた。決勝を戦うことにはわくわくしているが、このような形の決勝進出は望んでいなかった」
32歳のナダルの右膝は、金曜日の準々決勝で第12シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)に7-6(2) 7-6(2)で勝った試合の第2セットの最中に痛み始めた。
彼はその試合で2度トレーナーを呼び、トレーナーは膝のすぐ下にテーピングを施した。ナダルの動きが故障の影響を受けていることは、傍目にも明らかだった。
今後の予定についてナダルは、4月半ばに行われるクレーコートのモンテカルロ・マスターズまでは大会に出場しないだろうと言った。
「現時点では、モンテカルロまでには準備が整っているだろうということに疑いは抱いていないよ」
この準決勝が実現していれば、ナダルとフェデラーのキャリア39回目の対戦となっていたはずだった。フェデラーは日曜日、インディアンウェルズで最多記録となる6度目の優勝、そしてキャリア101勝目となるタイトルを目指して戦うことになる。
「いまや僕らが相対する試合のすべてが、我々の最後の対戦になりかねないということはわかっている」とフェデラーは語った。
「これは特別なライバル関係だ。ラファとノバク(ジョコビッチ)との関係は、もっとも特別なものかもしれない」
一方のティームは、第18シードのガエル・モンフィス(フランス)が左のアキレス腱を痛めて棄権したため、不戦勝で準決勝に進んでいた。
この日のラオニッチ戦で、ティームは唯一のブレークを第3セットの第5ゲームで果たした。彼は2本目のマッチポイントでバックハンドボレーを決め、5-3リードからの自分のサービスゲームをキープする形で試合を締めくくった。
「僕がセーブしなければならなかった唯一のブレークポイントは、最後のゲームにきた。いいサービスゲームをプレーして彼に多くのチャンスを与えないというのが、まさに僕がやりたかったことだったんだ」とティームは振り返った。
ティームとフェデラーは、彼らの間での過去の4対戦で星を分け合っており、3セットにもつれこんだのは1試合だけだ。フェデラーは昨年11月、ロンドンでのATPファイナルズで実現した最新の対戦で勝者となっていた。
「彼との対戦は、常に特別なものだ」とティームは言った。
ティームはまだ1度も、ATPマスターズ1000の大会で優勝したことがない。彼はこれまで2度、マスターズのマドリッドで決勝に進出したが、その双方で敗れていた。
女子と男子のダブルス決勝前に空いた時間を利用して、ジョコビッチとピート・サンプラス(アメリカ)がチームを組み、ジョン・マッケンロー(アメリカ)と大会ディレクターでもあるトミー・ハース(ドイツ)のペアと対戦した。この試合の主審は、コメディアンのジョン・ロビッツが務めた。(C)AP(テニスマガジン)

左からコメディアンのジョン・ロビッツ、トミー・ハース(ドイツ)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ピート・サンプラス(アメリカ)、ジョン・マッケンロー(アメリカ)
INDIAN WELLS, CALIFORNIA - MARCH 16: L-R John Lovitz,Tommy Haas, Novak Djokovic, Pete Sampras and John McEnroe pose for a group photo before their exhibition doubles match on day thirteen of the BNP Paribas Open at the Indian Wells Tennis Garden on March 16, 2019 in Indian Wells, California. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)
※トップ写真はドミニク・ティーム(オーストリア)
INDIAN WELLS, CALIFORNIA - MARCH 16: Dominic Thiem of Austria celebrates match point against Milos Raonic of Canada during their men's singles semifinal match on day thirteen of the BNP Paribas Open at the Indian Wells Tennis Garden on March 16, 2019 in Indian Wells, California. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)
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