テニスからジョコビッチと大坂のふたりが受賞 [ローレウス・ワールドスポーツアワード]

テニスのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と大坂なおみ(日清食品)、ゴルフのタイガー・ウッズ(アメリカ)、体操のシモーネ・バイルズ(アメリカ)らが、今年の「ローレウス・ワールドスポーツアワード」でそれぞれ賞を受賞した。

 ローレウス・ワールドスポーツアワードは2000年に創設され、毎年1回の開催で今年が19回目。年に一度、世界中のスポーツジャーナリストが各年の受賞候補者を投票で選出し、その候補者の中から最終的にローレウス・アカデミー会員が投票して受賞者が決まる。アカデミー会員は各競技の元著名選手らで構成され、今回は66人のアカデミー会員が投票した。

 最高賞にあたる最優秀スポーツマン賞は、テニスのジョコビッチが受賞した。昨年はウインブルドンとUSオープンで優勝し、2018年のパフォーマンスが評価されての受賞。彼は2012年、2015年、2016年に続く4度目の同賞受賞で、陸上のウサイン・ボルト(ジャマイカ)の受賞回数と並んだ。

 これまでにもっとも多く最優秀スポーツマン賞を受賞しているのは、同じくテニスのロジャー・フェデラー(スイス)で5度(2002〜05年、2018年)。フェデラーは昨年の同賞受賞時には、ほかにカムバック賞も同時受賞した。

 過去のテニス選手の最優秀スポーツマン賞受賞者の中には、ほかに2011年のラファエル・ナダル(スペイン)がいる。

 一方、最優秀スポーツウーマン(女子選手)賞は、世界選手権で金メダル4つ、銀メダル1つ、銅メダル1つを獲得した体操のシモーネ・バイルズ(アメリカ)が受賞した。同賞には、テニスのシモナ・ハレプ(ルーマニア)やアンジェリック・ケルバー(ドイツ)もノミネートされていたが、受賞はならなかった。

 過去のテニス選手の同賞受賞者には、2003年、2011年、2016年、2018年と4度受賞(最多)のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)、2008年のジュスティーヌ・エナン(ベルギー)、2002年のジェニファー・カプリアティ(アメリカ)がいる。

 第1回ローレウス・ワールドスポーツアワードで、最初の最優秀スポーツマン賞に選ばれたゴルフのウッズは、その19年後に最優秀カムバック賞を受賞。昨年9月にツアーチャンピオンシップ(最終戦)で勝って80勝目となるPGAツアー・タイトルを獲得したが、それはウッズにとって2013年8月以来のタイトルだった。

 アルペンスキー世界選手権の最中に引退したリンゼイ・ボン(アメリカ)は、スピリット・オブ・スポーツ賞を受賞。これは自らのキャリアに絶え間ない献身を捧げたアスリートに贈られる賞だ。

 まだ7月に、サッカー・ワールドカップを制したフランス代表は最優秀チーム賞に輝いた。

 そして大坂は、ブレークスルー賞(最優秀成長選手賞)を受賞した。日本スポーツ界からローレウス・ワールドスポーツアワードの受賞は初となる。今回、フィギュアスケートの羽生結弦も最優秀カムバック賞にノミネートされていたが、受賞はならなかった。

 大坂は昨年、世界ランク68位からスタートし、3月のインディアンウェルズでツアー初優勝、9月のUSオープンでグランドスラム初制覇を果たし、最終的に4位まで上昇した。

 今年の授賞式はモナコで行われ、ジョコビッチが式典に出席。「多くの偉人たちとここにいることは特別な意味がある」と話し、「昨年は信じられないシーズンだった。ケガから復帰してウインブルドンとUSオープンで優勝できたことは、生涯忘れないだろう」とコメントした。スピーチでは、ケガから復帰するまでの道のりが長く、つらかったことにも触れ、困難を乗り越えた今の自身の経験を振り返った。

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 大坂は、ドバイの大会に出場中のため式典は欠席し、ローレウス・ワールドスポーツアワード公式ツイッターにメッセージを寄せた。

「ローレウス・ブレークスルー賞に投票していただきありがとうございます。年間を通して側にいてくれた私のコーチングスタッフと家族にも感謝したいです。また、この名誉ある賞のほかの候補者のみなさんを祝福し、ローレウス・アカデミーに感謝します」

 ローレウス・ワールドスポーツアカデミー会員で、テニス界のレジェンドであるマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)は、大坂の受賞について次のようにコメントしている。

「なおみにとって、非常に大きな1年になりました。彼女は将来有望です。緊張を強いられる困難なUSオープン決勝で、なおみはあの若さにして、堂々たる大人の対応をして見せ、困難な状況を切り抜けました。彼女は完全にこの賞にふさわしい選手です。2019年になおみがさらなる進歩を遂げることを期待します」(C)AP(テニスマガジン)

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※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
MONACO, MONACO - FEBRUARY 18: Laureus World Sportsman of The Year 2019 winner Novak Djokovic signs the wall during the 2019 Laureus World Sports Awards on February 18, 2019 in Monaco, Monaco. (Photo by Alexander Hassenstein/Getty Images for Laureus)

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