クビトバが2016年事件について裁判所で証言、生々しいやりとりを明かす

オーストラリアン・オープン準優勝のペトラ・クビトバ(チェコ)が、2016年末に自宅に侵入して自分にナイフでケガを負わせた容疑者の裁判のため、チェコの法廷で証言を行った。

 2016年12月、チェコ・プロステヨフにある自宅でナイフを持った侵入者に襲われたクビトバは、ラケットを持つ手である左手に切り傷を負い、手術を余儀なくされた。彼女は回復に5ヵ月を必要とした。

 彼女の証言は、容疑者である33歳のラディム・ゾンドラの弁護士によって要請された。クビトバは、ブルノ市の地方裁判所で、審議が行われている部屋には入らず、容疑者と顔を合わせることを避けるため、別室からのライブビデオにより証言を行った。

 チェコのテレビにより録画された証言の中で、クビトバは、攻撃の生々しい詳細を明かしている。

 クビトバは、ゾンドラが家の玄関のベルを鳴らしたとき、ドーピング・コントロールの試験官が来る可能性があったため、ドアを開けたのだと語った。それから容疑者は、ボイラーの検査に来たと告げた。

 そしてバスルームでお湯をチェックしているとき、突然、男が背後から自分の喉のすぐ前にナイフを当てたのを感じた、とクビトバは説明した。

 クビトバが両手でナイフをつかんだとき、ナイフの刃が彼女の左手に深い傷を負わせた。彼女は五指のすべてと2本の神経に加え、手の腱を損傷し、4時間近い修復手術を受けることになった。

 彼女はある時点で、気づけば自分は床に倒れていたと言い、「血があたり一面に飛び散り、私は泣き叫んでいた」と続けた。

 ゾンドラは無実を主張した。もし有罪判決を受ければ、彼は懲役12年の実刑を言い渡される可能性がある。判決がいつ下されるかは、はっきりしていない。彼は現在、別の罪で服役している。

 ウインブルドンを2度制したクビトバは、火曜日にメディアと話すことはなかったが、自身のスポークスマンを通し、すべてがいまや過去のことになったことをうれしく思っているとコメントした。

 そのわずか10日前のオーストラリア・メルボルンで、クビトバは2014年の2度目のウインブルドン優勝以来となるグランドスラム大会決勝に進出したが、そこではスリル溢れる3セットマッチの末、日本の大坂なおみ(日清食品)に敗れていた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はペトラ・クビトバ(チェコ)、オーストラリアン・オープンで準優勝(1月26日撮影)
MELBOURNE, VIC - JANUARY 26: PETRA KVITOVA (CZE) during day thirteen match of the 2019 Australian Open on January 26, 2019 at Melbourne Park Tennis Centre Melbourne, Australia (Photo by Chaz Niell/Icon Sportswire via Getty Images

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