フェデラーが印象的な新シーズンのスタートを謳歌 [ホップマンカップ]

 ITF(国際テニス連盟)の男女混合国別対抗戦「ホップマンカップ」(12月29日~1月5日/オーストラリア・パース/室内ハードコート)の大会2日目。

 ロジャー・フェデラー(スイス)はキャメロン・ノリー(イギリス)を6-1 6-1で破り、オーストラリアン・オープン・タイトル防衛のための準備を華々しい形でスタートさせた。

 37歳のフェデラーは、57分しかかからなかったこの一方的な試合の中で、23歳のノリーを現実に引き戻した。

 世界91位のノリーは、ラウンドロビン(AとB、2つのグループに分かれた総当たり戦)の初戦で世界ランク15位のステファノス・チチパス(ギリシャ)をストレートで下し、キャリア最大の勝利のひとつをおさめたばかりのところだった。しかし、フェデラーに対する初めての対戦では、格の差を見せつけられた。

「素晴らしいスタートだったが、言うまでもなく、ここからメルボルンまで、まだまだ道のりは長い」とフェデラーは振り返った。

「これほどいいフィーリングを覚え、キャメロンに対して素晴らしい試合ができたというのは素敵なことだ」

 試合の出だしにはややナーバスになっている様子を見せたフェデラーは、最初の3ポイントを落としたが、トレードマークの手首のスナップを効かせたサービスで危機から抜け出した。彼はノリーのサービスゲームで相手を圧倒し、パワフルなバックハンド・クロスのウィナーを決めて第2ゲームで早くもサービスブレークを果たし、迅速に自分のリズムを見つけ出した。

 フェデラーはきびきびとライン際を突くショットでノリーを振り回し、5ゲームを連取してセットの主導権を握った。ノリーは、第6ゲームで2つのセットポイントをしのいでスコアボードにようやく「1」を載せ、ほぼ満員の観客席から拍手を引き出し、何とか完全な辱めを避けることができたに過ぎなかった。

 2つのブレークポイントをつかんだとき、ノリーは一時的にインスピレーションを手にしたように見えていたが、フェデラーはふたたび態勢を立て直し、第1セットを31分で終わらせた。

 グランドスラム大会シングルスで20度優勝したフェデラーは、第2セットの最初のゲームでただちにブレークを果たし、初戦での快勝に向け突き進んでいく中で、非常にシャープな調子である様子を見せた。

 前年度覇者であるスイスは、グループBで最終的にイギリスを3勝0敗で下した。フェデラーのチームメイトであるベリンダ・ベンチッチ(スイス)は、女子シングルスでケイティ・ブルター(イギリス)を6-2 7-6(0)で下して勝利を確定させ、それからフェデラーと組んだミックスダブルスでブルター/ノリーを4-3(4) 4-1で倒した(ミックスダブルスは4ゲーム先取)。

 ここ2年、フェデラーはホップマンカップでプレーすることで、オーストラリアン・オープンにおける成功のための地盤を固めてきた。

 一方、これに先立つグループAのドイツ対スペインでは、アンジェリック・ケルバーとアレクサンダー・ズベレフのドイツが、スペインに対してやはり3勝0敗の勝利をおさめた。

 ケルバーは、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)を6-2 3-6 6-3 で下し、このところの5連敗という悪い記録に終止符を打った。世界4位のズベレフは、男子シングルスでダビド・フェレール(スペイン)に6-4 4-6 7-6(0)で競り勝ち、それからドイツペアはミックスダブルスでも4-2 4-3(3)の勝利をおさめた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は左からベリンダ・ベンチッチ、ロジャー・フェデラー(ともにスイス)、キャメロン・ノリー、ケイティ・ブルター(ともにイギリス)
PERTH, AUSTRALIA - DECEMBER 30: Belinda Bencic and Roger Federer of Switzerland shake hands at the net after winning their mixed doubles match against Cameron Norrie and Katie Boulter of Great Britain during day two of the 2019 Hopman Cup at RAC Arena on December 30, 2018 in Perth, Australia. (Photo by Paul Kane/Getty Images)

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