男子決勝は島袋将(早大3年)と今村昌倫(慶大2年)が激突 [H30インカレ室内]

「平成30年度 全日本学生室内テニス選手権大会(第55回)」(大阪府吹田市・江坂テニスセンター/本戦11月28日~12月2日/室内ハードコート)の本戦4日目は、男女シングルス準決勝と男女ダブルス決勝が行われた。

 男子シングルス準決勝には上位4シードがシードを守って勝ち上がり、早大と慶大の同士討ちとなった。そして第2シードの島袋将(早大3年)と第4シードの今村昌倫(慶大2年)が決勝へ駆け上がった。

 先に決勝へ進んだのは島袋だった。昨年のチャンピオンでもある第3シードの田中優之介(早大2年)に6-1 7-6(5)のストレート勝利。「最後まで集中力を切らさずに戦うことができた」と口にした。

島袋が田中を下して勝利の雄叫び

 第1セットを6-1と簡単に先取した島袋だが、第2セットの第1ゲームでブレークを許したことで少し焦りが生じた。田中も調子を取り戻し、第2セットは一進一退の攻防が続いた。終盤は島袋が追いかける展開だったが、タイブレークに持ち込んで勝利を得た。

 後輩でもある田中の力を認めながら冷静にプレーした。「打てるところは打ち、我慢するところは我慢して、流れを持っていかれないようにした」と島袋。「サービスゲームで押せたことも大きかった」と試合を振り返った。

 昨年は1年生にして単複2冠。今年も単複で勝ち上がっていた田中だが、ついに大会初黒星となった。第2セットから田中らしいプレーが見られ、セットポイントも握ったが、最後は島袋の力強いプレーに押されてしまった。「相手が一枚上手でした」と先輩を称え、敗戦を受け入れた。

昨年王者の田中はベスト4

 もう一方の準決勝、慶大対決も先輩が勝利を収めた。今村が第1シードの羽澤慎治(1年)に6-7(4) 7-6(4) 7-5。今夏のインカレで敗れたリベンジを果たすことに成功し、決勝へ駒を進めた。

 先に勝利に近づいたのは羽澤だった。第2セットのタイブレークでポイント4-0とリードを広げた。だが、ここから今村が逆襲に転じる。「少し(羽澤が)引いているように感じた」と一気の7ポイント連取。最終セットに望みをつないだ。

 今村の調子は試合が進むにつれて上がっていった。最初はフォアハンドの感触がなく、バックハンドに頼っていたが、徐々にリズムと勢いを取り戻し、ネットに出てくる羽澤に強烈なパスを放った。「失うものはない。思いきりいけた」と熱戦を振り返った。

羽澤との慶大対決を制して決勝へ進んだ今村

 決勝進出を逃した羽澤は「崩しきれなかった」と静かに話した。第2セット、4-0リードからのタイブレークを「少し硬くなってしまった」と悔やんだものの、素直に先輩のプレーを称えた。1回戦から4試合連続で最終セットの戦いを強いられたが、この日は勝利をものにできなかった。

「基礎を固めて身体をつくり、新シーズンに臨みたい」と羽澤

 早大対決となったダブルス決勝は、第3シードの田中/木元風哉(早大2年)が坂井勇仁/千頭昇平(早大4年/2年)を6-2 6-7(6) [11-9]で下して優勝。田中はダブルス2連覇達成で、木元はジュニア時代を通じて初の全国タイトル獲得となった。

ダブルス優勝の田中(右)と木元

 明日のシングルス決勝は島袋と今村の早慶対決となった。学生トップレベルの激しい打ち合いが見られることは間違いない。2018年シーズン最後の学生ビッグタイトルを手にするのは、果たしてどちらか。試合開始は11時からの予定。

(編集部◎牧野 正)

※トップ写真は、戦い終えて握手を交わす島袋将(早大3年)と田中優之介(早大2年)

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