フランスのプレーヤーたちが、敗退するも、デビスカップ改革反対で団結
フランスのプレーヤーたちは、新しいデビスカップのフォーマットが好きではなく、その気持ちをまったく隠そうとはしていない。
先の日曜日に北フランスでクロアチアに1勝3敗で敗れ、タイトル防衛に失敗したあと、フランスは今年初めに採用が決まった新生デビスカップの将来的プランを非難した。
ルカ・プイユ(フランス)は、今後はこの大会をボイコットするとさえ言った。
今週の決勝は、118年におよぶ大会史上、週末の3日に渡ってベスト・オブ5マッチで戦われるデビスカップの最後のものとなった。
来年から、男子テニス最高のチームイベント「デビスカップ」の勝敗は、シーズン末に中立の地で開催される18チームによるトーナメントによって決されることになる。
国際テニス連盟(ITF)は、ベスト・オブ3セットマッチでプレーされる新フォーマットのほうが、エリートプレーヤーにとってより魅力的なものであると信じている。従来のデビスカップの負担の重さと過密日程ゆえ、トップ選手たちは、この世界国別対抗戦を頻繁にパスする傾向にあった。フランステニス連盟は、この変革をサポートしていた。
「僕はITFの決断をこの上なく残念に思う」とダブルス・スペシャリストのピエール ユーグ・エルベール(フランス)は言った。
「これは最後の“真のデビスカップ”だった」
エルベールと彼のパートナーであるニコラ・マウ(フランス)は、決勝の直後に、ITFのデビット・ハガティ会長と話し、自分たちの不満の気持ちを表明したのだという。
マウは詳細の説明はせずに、ただ「彼は、僕が言いたかったことを非常によく理解したと思う」とだけ言った。
フランスの10回目の優勝を自らの勝利によって決めた1年後、日曜日にマリン・チリッチ(クロアチア)にストレートで完敗したプイユは、もはやデビスカップでプレーするつもりはないと言った。
「昨年、僕は喜びに泣き、今年、悲しさゆえに泣いた」とプイユは言った。
「僕は、新しいフォーマットについての自分の意見を変えるつもりはない。僕自身に関していえば、僕はもはやデビスカップではプレーしない。これが、最後のデビスカップだった」
ITFは、新しいフォーマットは世界中でテニスを発展させるための資金を、より多く生み出すことになると言う。25年にわたる30億ドルの契約が、FCバルセロナのDFジェラール・ピケが創始した投資会社、コスモスとITFの間で結ばれた。
マウは、テニスの統治団体は、よりよい解決策を考案すべきだったと主張した。
「お金をみつけるための別の手段はある。グランドスラム大会がその収入の一部を与えることだってできたはずだし、デビスカップが(元のまま)維持されることだってできたはずだった」とマウは言った。
「スケジュールを軽くするための方法を見つける必要があった。僕らは、大会を存続させるための非常に多くのいいアイディアを持っていたんだ。ほかの解決策はあった」
今週末に最後のデビスカップを戦ったフランスのヤニック・ノア監督は、その座をアメリー・モレスモー(フランス)に引き渡す。ノアもまた、デ杯刷新の熱心な反対者だ。
「もはや決して同じではない。別の何かになってしまう」と、ノアは言った。彼は監督として、フランスを3度、デビスカップ優勝へと導いた。
「私は、この(新)大会がデビスカップと呼ばれることがないよう心から願っている。2セットでプレーされる試合は、デビスカップではない。彼らは嘘をついているんだ。私は(ハガティに)面と向かって、私は気分を害し、むかむかしていると告げた。なぜなら、私は実際にそう感じているからだ。デビスカップは、私にとって本当に大きな意味を持つものだった」(C)AP(テニスマガジン)
※写真はフランス・チーム、左からリシャール・ガスケ、ジェレミー・シャルディ、ジョーウィルフリード・ツォンガ、ニコラ・マウ・ピエール ユーグ・エルベール、手前選手はルカ・プイユ
The France squad encourage Lucas Pouille of France during Day 3 of the Davis Cup Final between France and Croatia on November 25, 2018 in Lille, France. (Photo by Dave Winter/Icon Sport via Getty Images)
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