ITFのハガティ会長が「デビスカップとATPカップの協力は可能」と発言
ITF(国際テニス連盟)のデビッド・ハガティ会長はATP(男子プロテニス協会)と話し合い、彼らのふたつのチームイベントが、すでに過密な日程の中でぶつかり合わないよう、うまく調整し合えるということに自信を持っている。
伝統的な方式でプレーされる最後のデビスカップ決勝が行われているフランス・リールで、ハガティ会長は2020年1月にスタートするATPが主催するチーム大会「ATPカップ」の発足を発表したことを受けて、先週ATPと「非常に前向きな」話し合いができたことを明かした。
24チームのよる「ATPカップ」創設の発表は、投資団体「コスモス」の支援を受けた国際テニス連盟(ITF)が、デビスカップのフォーマットに改革を施したあとになされた。
ハガティ会長によれば、彼はコスモス――FCバルセロナとスペイン代表のサッカー選手ジェラール・ピケによって創設された会社――の代表者、グランドスラム大会運営者、ATP、またプレーヤーたちとも話し合ったという。
「課題は日程だ。すでにスケジュールは非常に過密だからね」とハガティ会長は言った。
「テニス界は選手の健康と同時に、このスポーツがいかに発展していくかについてついて懸念を抱いている。いくつもの大会を持つ代わりに、ひとつの大会で一緒に協力し合って働く方法はないかについて、我々は非常に実り豊かな話し合いをした。すぐには実現しないだろうが、将来的に起きる可能性があることだ」
ハガティ会長はまた、デビスカップとATPカップの合併は近い将来には起きないだろうが、「我々が協力し合って働けるという、現実的な感触がある」と言い添えた。
毎年行われる3つ目のチームイベント、「レーバー・カップ」は2017年に始まったもので、9月にヨーロッパの選手と世界のその他地域の選手を対決させる大会だ。
今のところハガティ会長は、新しいデビスカップのフォーマットに気持ちを集中させている。来年から、この男子最高峰の国別対抗戦はシーズン末に中立の場所で行われる18チームによるトーナメント、という形をとることが決まっている。
このフォーマットは、過密スケジュールを理由に頻繁にこの国別対抗戦をスキップする傾向があるエリート選手にとって、より魅力的なものであるとITFは信じている。
現在のフォーマットでは、デビスカップは1年を通して4度の週末に渡って戦われていた。しかし新フォーマットでは、チームは11月の決勝に先立って2月の1週のみ(2日間)プレーする形をとる。この形式では、総じて24のチームがホーム&アウェーの予選ラウンドに参加することになる。
「多数のトッププレーヤーたちが、予選ラウンドでプレーすると言っている」とハガティ会長は選手の名前を挙げずに言った。
「彼らが言ったのは、『我々は予選ラウンドでプレーし、もし勝ったら、そしてもし監督に選ばれたなら、(ファイナルズで)プレーできるようにする』ということだった。そしてご存知のように、トップチームのいくつかは、すでに決勝行きを決めている。これらのチームの選手たちの何人かも、もちろん決勝大会でプレーするつもりだと言っている」
改革された新生デビスカップの第1回大会は、来年の11月18日から24日にスペイン・マドリッドで行われることになっている。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はUSオープンの会場を訪れたITF(国際テニス連盟)のデビッド・ハガティ会長
NEW YORK, NY - SEPTEMBER 06: David Haggerty, President of the International Tennis Federation is seen at Arthur Ashe Stadium on September 6, 2018 in New York City. (Photo by Julian Finney/Getty Images)
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