男子は日本一をかけて早大と慶大が2年連続で激突 [H30大学王座]
大学テニスの日本一を決める団体戦「平成30年度 全日本大学対抗テニス王座決定試合(男子72回/女子54回)」(愛媛県松山市・愛媛県総合運動公園テニスコート/10月10~15日/ハードコート)の競技3日目は男女ともに準決勝が行われ、男子は早稲田大と慶應義塾大が決勝へ進んだ。
王座14連覇を狙う早大は関西地区第二代表の関西大と激突。昨年も準決勝で対戦しており、そのときは5勝4敗だったが、今回は7勝2敗でまたも早大が勝利した。
ダブルスを2勝1敗で折り返した早大だが、S2対決で齋藤聖真が高村烈司にストレート負けを喫し、2勝2敗のタイに追いつかれる。しかし、底力に勝る早大はS4千頭昇平、S5田中優之介、S6の藤井颯大の2年生トリオで3連勝し、決勝進出を決めた。
関西大は今年もまたベスト4の壁を越えることはできなかった。2010年から9年連続の準決勝敗退。全員が高い意識で取り組み、力のある選手も多いが、あとひとつ何かが足りない。ここぞのポイントでの戦い方など、大きな課題が見えた一戦でもあった。
もう一方の準決勝は、関東地区第二代表の慶大が関西地区王者の近畿大を6勝3敗で退けて、2年連続の決勝進出を果たした。
慶大はダブルス3試合をオールストレートで制して近大の勢いを封じた。S6の甲斐直登で4勝目を挙げると、今村昌倫が松本樹とのS3対決を5-7 6-3 6-2の逆転勝利で飾り、チームの勝利を決めた。
惜しくも敗れた近大だが、シングルスは3勝3敗と互角の戦いを演じた。「ダブルス3連敗が痛かった」と小野和哉主将が言う。慶大との差は「徹底したプレー。プライドの高さも感じた」と続けた。それでも14年ぶりに関西リーグ優勝を果たした実力は存分に見せつけた。
決勝は2年連続で早慶対決となった。「僕らの最大のライバル。毎回激戦になるし、今回もそうなる」と早大の坂井勇仁主将。慶大の坂井利彰監督は「やれることはすべてやってきた。ここにたどり着けたことに感謝し、明日は選手を信じて送り出したい」と言葉に力を込めた。
9月のリーグ戦では早大が5勝4敗で勝利しているが、今回も最後までもつれる展開になりそうだ。早大の14年連続26回目の優勝か。それとも慶大の41年ぶり14回目の優勝か。大学日本一をかけての戦いは明日10時から、ダブルス3試合の同時スタートで始まる。
(文・写真◎牧野 正)
※トップ写真は、勝利の雄叫びをあげる千頭昇平(早大2年)
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